2023年11月28日、テラモーターズ(Terra Motors)はEVやPHEVなど電動車向けの普通充電器を賃貸住宅に設置し、充電インフラを普及させるため東急住宅リースと提携したことを発表した。

「集合住宅に充電器を設置することの難しさ」を解消か

EVのモデルラインナップ数や販売台数は年々増え続け、搭載されるバッテリー容量増加といった性能向上も図られている。その反面、市中でこうしたクルマを充電できる急速充電器の性能刷新はなかなか進んでおらず、また設置数の増加も追いついていないと言われている。

こうした中で、テラモーターズはEV充電インフラ事業「テラチャージ(Terra Charge)」を展開、2023年9月には150kW急速充電器を初期費用・ランニングコストゼロで導入できる「急速充電器1000基 無料導入」プランを発表するなど、充電インフラ普及に向けて全国で事業を推進している。

画像: テラモーターズによる「急速充電器1000基 無料導入」プランはまず東京エリアから展開されている。

テラモーターズによる「急速充電器1000基 無料導入」プランはまず東京エリアから展開されている。

充電インフラ拡充という点でもうひとつ課題となってるのが、集合住宅に普通充電器を設置することの難しさだ。機械式駐車場を導入することによる技術的・金額的要件、管理組合や住民との折衝など、戸建て住宅への導入と比較すると障壁が多いとも言われている。

そして2023年11月28日にテラモーターズは、不動産の賃貸管理や運営などを行う東急住宅リースと業務提携。同社が管理・運営する賃貸住宅で、EV充電インフラ整備を行っていくことを発表した。

東急住宅リースは、首都圏エリアだけでなく関西、名古屋、福岡エリアにおいて不動産の賃貸管理・運営事業を展開する企業。省エネルギーな住宅をとおしてサスティナブルな環境づくりを行う「ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」という取り組みを推進しながら、管理戸数は現在13万戸を超えているという。

画像: 「集合住宅に充電器を設置することの難しさ」を解消か

今回の提携では、東急住宅リースが物件オーナーに対してテラモーターズのEV充電器導入を提案、実際に導入が決定すると、テラモーターズによってEV充電器の設置、そして運用まで行われる。

リリースにおいてテラモーターズは、「両社は事業シナジーが得られるものとして、東急住宅リースと業務提携を締結しました。賃貸住宅におけるEV充電インフラの普及に共同で取り組んでまいります」と記している。

こうした不動産会社と充電インフラ事業会社との業務提携が、「集合住宅に充電器を設置することの難しさ」を解決する糸口になるかもしれない。

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