2023年11月14日、BYDジャパンは日本市場向けに中型電動バス「J7」を発表した。BYDはいちはやく電動バスの実用化に取り組んできており、今回の「J7」導入により、小型・中型・大型バスの全サイズをラインナップする初めての企業となる。

中型電動バス開発の背景

BYDジャパンは、2015 年に中国自動車メーカーとして初めて日本国内に電動バスを納入して以降、日本市場に向けた車両の拡充や刷新を積極的に実施。日本の急速充電規格「CHAdeMO」にもいち早く対応し、コミュニティバスに最適な小型電動バス「J6」や日本の路線バスに最適な10.5mサイズの大型電動バス「K8」はすでに発売し、153台が日本国内で運用されている。

画像: 大型バス「K8」、小型バス「J6」に続く、今回の中型バス「J7」導入により、フルラインナップを揃えた初めてのメーカーとなる

大型バス「K8」、小型バス「J6」に続く、今回の中型バス「J7」導入により、フルラインナップを揃えた初めてのメーカーとなる

一方、中型車両も多くの事業者から要望があったそうで、今回の発売決定により小型・中型・大型フルラインナップで日本市場のニーズに応える電動バスを展開する唯一のメーカーとなる見込みだ。

中型電動バス「J7」の特徴

J7の名前の由来は「ジャパン市場専用 モデル7」ということで、日本専用小型バスの「J6」とグローバルモデルの大型バス「K8」の中間サイズ(中型バス)を意味している。

中型バス自体が日本独自規格であるため、2300mmの左右独立型アクスルを専用に設計し開発している。このことからも、日本市場に対する本気度をうかがわせる。

また、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使用したBYD独自の「ブレードバッテリー」の採用により車内空間の拡大による車両後方のフルフラット化と航続性能の両立を実現。充電も90kWまでのCHAdeMO規格に対応し、ドア2枚で乗り降りの利便性を重視した都市バス仕様とドア1枚にした分座席数を増やした地方バス仕様の2モデルが用意されるなど、日本のニーズに合わせた細やかな配慮がなされている。

画像: エンジンレスのブレードバッテリーにより、後部のフルフラット化を実現。

エンジンレスのブレードバッテリーにより、後部のフルフラット化を実現。

気になる価格は3650万円(税別)で、2024年1月1日予約受付開始、2025年秋の納車開始を予定しているとのことだ。

中型電動バス「J7」主要諸元(参考値)

●全長×全幅×全高:8990×2300×3255mm
●乗車定員:61名(最大仕様時)
●最高速度:70km/h
●最小回転半径:7.6m
●充電時間:2.5時間
●充電方式:CHAdeMO(最大90kW)
●バッテリー容量:192.5 kWh
●航続距離:250km(乗車率65%、エアコンオフ時)
●タイヤサイズ:245/70R19.5(国内流通規格)
●バリアフリー:国土交通省認定ノンステップ仕様準拠
        後部エリアフルフラット構造採用

This article is a sponsored article by
''.