無人航空機の型式認証制度
型式認証制度は国土交通省が航空法に基づいて制定した制度で、無人航空機の設計や製造が安全基準及び均一性基準に適合しているかを検査し、その認証を行うもの。近年のドローン急増に対応して2022年12月5日より実施されている。
一般に、ドローンは重量が大きくなればなるほど墜落等の事故が起きた際に被害が大きくなる。そのため、最大離陸重量25kg以上の大型ドローンには型式認証基準がより厳格なものが適用される。
また、第一種型式認証は、無人航空機を飛行させる者と目視外の誘導などを行う補助者以外の第三者の上空が飛行経路となる場合に、第三者の立入管理措置を講ずることなく行う特定飛行(人口集中地区上空、夜間、目視外等での飛行)を目的とした型式に対して行う。
大型ドローン「プロドローン式PD6B-CAT3型」
型式認証を申請した機体は「プロドローン式PD6B-CAT3型」で、物資輸送や測量用途ですでに実績がある「PD6B」をベースに安全面での機能を向上させた改良型。製造は株式会社JALエンジニアリングが実施し、最大積載重量約20kg、最大離陸重量約45kgとなり、最大離陸重量が25kgを超える無人航空機としては日本で初めての第一種型式認証の申請事例となる。
最大離陸重量25kg未満のドローンまで含めると、ACSL社の「PF2-CAT3」、イームズロボティクス社の「E600-100」に続く国内3例目の申請受理であり、今後、航空局と協議して設定する「適用基準」に沿った試験を実施し、第一種型式認証の基準を満たしているかの審査が進められる。
機体諸元(予定)
機体寸法:約2.2m x約2.4m x約0.7m
最大離陸重量:約45kg
最大積載重量:約20kg
最大巡行速度:約12m/s(約43km/h)
最大航続時間:約30分