2023年10月25日、レクサスは「ジャパンモビリティショー(JMS) 2023」のプレスデーでふたつのEVコンセプトカー、「LF-ZC」と「LF-ZL」を世界初公開した。明日、10月28日から一般公開となる前にその見どころを確認しておこう。

レクサスの新時代EVは、新モジュール構造「ギガキャスト」を採用

2023年から干支がひと回りした12年後の2035年に、レクサスはEVブランドに変革することを公言している。発売されてからフルモデルチェンジするまでのモデルサイクルを考えれば、現行モデルのいくつかは代替わりとともにEVになるはずだ。またこの公約に向けての準備も着々と進められており、「ジャパンモビリティショー 2023」ではその一端とも言える2モデルが世界初公開された。

ひとつはファストバックのように流麗なルーフラインが眼を引く次世代EVコンセプト「LF-ZC」だ。ルーフと同様に特徴的なデザインを施されているのがボディ前後で、ボンネットフードは短く、フロントガラスからワンモーションでつながるような面構成されている。リアはボディ後端をスパッと切り落としたかのような、ファストバックスタイルだ。

画像: レクサスを象徴する「スピンドルボディ」はフロントマスクだけでなく、サイドやリアバンパーへと断面を連続させることで表現されている。

レクサスを象徴する「スピンドルボディ」はフロントマスクだけでなく、サイドやリアバンパーへと断面を連続させることで表現されている。

これはプレスカンファレンスでサイモン・ハンフリーズ氏(チーフブランディングオフィサー)が言った、「より小さく、より広く、もっとエモーショナルなデザイン」を体現しているように感じられる。

ボディサイズは全長4750×全幅1880×全高1390mmと公表されているが、この数値は現行のレクサス IS(全長4710×全幅1840×全高1435mm)に近いほどコンパクト。それでいてキャビンスペースを最大化するようなボディ構成を採用した。

スペース効率を高め、視界を広く、そしてCd値0.2以下(目標)という空力性能を実現する面構成など、未来的なビジュアルを追求したエクステリアデザインとなっている。

2026年に導入予定だというLF-ZCには、四輪駆動制御システム ダイレクト4やステアバイワイヤなど、RZ開発で培った技術が採用される一方、車載ソフトの新プラットフォーム「アリーンOS」や、航続距離1000km(目標値)を実現する次世代電池パフォーマンス版(角形)、新モジュール構造「ギガキャスト」を採用するなど、いくつもの新技術が投入される。

もうひとつのEVコンセプトはフラッグシップモデルと言われる「LF-ZL」で、全長5300×全幅2020×全高1700mmと、サイズ的にはLS(同5235×1900×1450mm)をひと回り大きく、全高を高められたクロスオーバーSUVといった印象。センターピラーレスでスライド式のリアドアを開けた大きな開口部からは、後席乗員へのプライバシー配慮やおもてなしの機能が感じられる。

ダーク系のシートやインテリアカラーを採用する前席と違い、後席は木目パーツも合わせて全体的に明るく柔らかな色調として居心地の良さを表現、しかもショルダー部を後方に向かって高めることで乗員のプライバシー保護を高めているようにも感じられる。

次世代EVアーキテクチャーとアリーンOSがもたらすソフトウェアの革新、情報連携によりユーザーの好みを学び、これを先読みしたサービス体験の提案など、次世代レクサスフラッグシップカーとしての要素を詰め込まれている。ちなみに、市場導入時期は明言されなかった。

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