JR九州は、沖電気工業と日立製作所の2社と協力し、AIを活用した案内サービス「AI駅員」提供に向けた実証実験を実施する。実証期間は2023年10月2日~12月24日で、鹿児島本線の小倉駅と香椎駅、長崎本線の佐賀駅と諫早駅の計4駅で行われる。

実証の概要

実施期間:2023年10月2日(月)~2023年12月24日(日)

対象駅:鹿児島本線 小倉駅、香椎駅

長崎本線:佐賀駅、諫早駅

稼働時間:7:00~19:00

AI駅員「七星未来(ななほし みく)」ちゃんがご案内

AI駅員は、協力企業の沖電気工業が開発した接客支援ミドルウェア「CounterSmart」を活用する。この「CounterSmart」は、サービス内容に応じてAI対話を活用した無人窓口対応、または有人オペレーターによるリモートでの対話対応が行えるシステムだ。

JR九州仕様では「CounterSmart」のAI無人対応と駅員とのリモート対話サービスの両方を組み合わせたハイブリッドタイプで、AIアバターには新入社員の「七星未来」ちゃんという人格が付与されており、駅係員に代わって彼女が駅構内案内や乗換案内などを音声か文字で案内する。

ちなみに日本語のほかにも、英語、韓国語、中国語(簡体字)に対応しており、画面共有やリアルタイム多言語翻訳、筆談などもでき、グローバル化、多様性社会に配慮したユニバーサル仕様ととなっている。

画像: 4カ国語に対応し、筆談機能も備えているので多様なバックグラウンドの人に案内が可能。

4カ国語に対応し、筆談機能も備えているので多様なバックグラウンドの人に案内が可能。

また、駅構内であれば、QRコードを読み取ることで自分のスマートフォンから「七星未来ちゃん」に問い合わせ可能で、端末の利用が恥ずかしい時や急いでいるが端末が空いていないといったニーズも想定済み。さらにAIチャットボットで解決できない場合でも、遠隔案内機能にて駅係員に問合せができるので、AI駅員を通じて何かしらの答えは得られる仕組みだ。

利用方法

専用端末のディスプレイに話しかける、またはタッチすることで利用でき、スマホの場合は、QRコードを読み取ると利用可能になる。

画像: 駅に設置される専用端末か自分のスマホからアクセスできる

駅に設置される専用端末か自分のスマホからアクセスできる

乗り換え案内では、到着駅を入力することで目的地までの列車時刻、乗り換えの詳細情報が表示され、地図案内では駅構内、周辺設備等に関する内容を確認可能。画面上に知りたい内容がない場合は、遠隔案内機能を選択することで駅員に直接聞くことで疑問を解決する。

対象駅が4駅と少なく期間も12月24日までと短いが、将来のAI鉄道サービスを先取りするチャンスでもあるので、この機会にぜひ利用してみたいものだ。

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