テレマティクス保険とは
テレマティクスとは、遠距離通信(telecommunication)と情報科学(informatics)を組み合わせた造語。日本では、自動車等の移動体に搭載された通信システムを利用して情報サービスを提供することを指す。身近な例だと、カーナビゲーションシステムやエアバッグ連動の自動緊急通報システムなどが該当する。
これを応用したのがテレマティクス自動車保険で、自動車に設置した端末で走行データを収集し、その情報から運転者の事故リスクを分析して一人一人の保険料に反映させる比較的新しいタイプの保険だ。
あいおいニッセイでは、従来も通信機能を持つドライブレコーダーや簡易車載器等のデバイスを用いてテレマティクス保険を提供してきたが、今回誕生したスマホのみでより手軽に導入できるプランの登場により、一層多くのユーザー獲得を目標にしているとのことだ。
タフ・見守るクルマの保険NexTの概要
「タフ・見守るクルマの保険NexT」は、プラン特約保険料が月額200円、専用のカーナビアプリ経由で走行データを取得する仕組みとなっている。スマホにアプリをダウンロードし、利用者登録を行うだけで利用準備が完了する。今後、Apple CarPlayとAndroid Autoへの対応も予定しており、ディスプレイオーディオによる利用が可能になる見込みだ。
保険料に反映される項目は、速度超過、急なアクセル操作、急ブレーキの3つ。ナビタイムの持つ自車位置測位技術でスマートフォンから取得する走行データに基づき、あいおいニッセイ同和損保の独自アルゴリズムを活用して安全運転度合いを評価し、そのスコア次第で、最大8%の割引が適用される。
また、専用アプリ内のカーナビ機能を利用しない場合でも走行データの収集が可能なので、心理的にも利用しやすいプランとなっているほか、以下のサービスも提供される。
自動車保険はテレマティクスとその周辺技術の進化にともなって、今後さまざまなタイプが登場することになるのだろう。それが安全運転支援につながるものであれば、ユーザー、保険会社ともにメリットは大きい。今後の動向に注目したい。