クルマとiPhoneを接続することで、ナビをはじめさまざまなアプリを車載ディスプレイで利用できるのが「Apple CarPlay」だが、今回はその便利な機能を100%使いこなす方法をわかりやすく解説したい。

Apple Mapsアプリについて

最後にCarPlayだけが使える「AppleMaps」について述べておこう。面白いのは、iPhoneユーザーであっても、若い年齢層で若干高い傾向はあるものの、全体としてApple Mapsの利用率はあまり高くないというデータだ。それはなぜなのだろうか。

その要因として考えられるのが、2012年の提供当初はスケールを変えると誤った表示が繰り返されたりと、何かとトラブルも多かったことや、Googleのストリートビューに相当する「Look Around」が東名阪とその周辺部、および一部地域に限られているなど、全体として機能面でも遅れが目立つことがある。

画像: 立体表示させたAppleマップ。ルートは渋滞考慮も行われ、通過にどのぐらいかかるかも案内している。

立体表示させたAppleマップ。ルートは渋滞考慮も行われ、通過にどのぐらいかかるかも案内している。

一方で、最近のApple Mapsでは以前のような地図としての不具合は聞かなくなった。むしろ、個人的には狭い道を案内する傾向があるGoogleマップよりもルート案内に安心感を感じるし、一部エリアを対象としていた交通情報も今は全国レベルでの対応が可能となったこともプラスと感じる。また、Googleマップ同様、営業時間などへの対応など地図の情報も充実しており、Siriを使った音声検索の認識レベルも高い。

ただ、長いトンネルでは自車位置にズレが発生してしまうのは他のアプリと同じだ。一応、iPhone内の加速度センサーやジャイロセンサーは反映できているようだが、体験としては正確には作動してくれないことが多い。この辺りは他のアプリと同様に課題と言えそうだ。

●著者プロフィール
会田 肇(あいだ はじめ)1956年、茨城県生まれ。大学卒業後、自動車雑誌編集者を経てフリーとなる。自動車系メディアからモノ系メディアを中心にカーナビやドライブレコーダーなどを取材・執筆する一方で、先進運転支援システム(ADAS)などITS関連にも積極的に取材活動を展開。モーターショーやITS世界会議などイベント取材では海外にまで足を伸ばす。日本自動車ジャーナリスト協会会員。デジタルカメラグランプリ審査員。

This article is a sponsored article by
''.