実装に向けた課題解決のために役割分担
新しい技術やサービスを社会に実装していくには課題もある。まずは地域社会に受け入れられることが前提であり、事業としても継続可能な安定した基盤作りを実現しなければならない。
そこで3社はいままで自社が培ってきたノウハウを持ち寄り、役割を分担することで地域交通のスマートモビリティ化の早期実現に向けて取り組んでいくという。各社の当面の役割は以下のとおり。
■NTT西日本
1)地方自治体向け営業:地方自治体をアカウントする専門組織による地域密着のコンサルティング力および西日本エリア(富山県、岐阜県、静岡県以西の30府県)に約200以上ある拠点を活かしたサポート。
2)通信サービス、データセンターサービス等の提供。
■NTTビジネスソリューション
1)自動運転導入エンジニアリングおよびサポート。
2)都市OS・クラウド・データ連携基盤等のスマートシティサービスの提供。
3)EV関連ソリューションの提供:N.mobi(EV車・EV充電器のサービス提供、自動運転EVバスシステム等の提供)。
■マクニカ
1)自動運転EVバス:自律型ゼロ・エミッション モビリティの提供及び実装支援。
2)遠隔モビリティ管理システム:リアルタイムでインタラクティブな統合遠隔監視・管理・制御システムの提供。
これら各社の得意分野を組み合わせ、実証実験から本格導入までのコンサルティング、運行ルート設計、運用センター立ち上げまでトータルでサポートする。
それとともに、スマートシティ実現に向けた最適なモデル設計およびクラウド、ネットワーク、充電設備など関連サービスをワンストップで提供し、地方自治体における自動運転の社会実装を全面的に支援していく。
3社は今回の提携を機に、将来は政府が提唱するデジタル田園都市国家構想の実現をめざす。
具体的には、都市OSと連携した人流分析データを活用した街づくり、オンデマンド交通サービス、持続可能な地域交通維持に向けた支払い・クーポン・広報等の情報サービス、インフラ点検、医療MaaSといったさまざまなサービス展開を行うことで地方自治体や住民の暮らしを支えていくのが目標だ。