EV自慢や情報交換に花が咲く懇親会
夜の懇親会は、かつてはHakuba47でのバーベキューなど野外のこともありましたが、昨年からは地元の人気スポット「チェリーパブ」が会場になっています。
友人や家族と参加されるオーナーが多く、広い店内とテラスは満席で立っている人もいるほどの盛況で、クラフトビールや自慢のピザ、スペアリブの注文に長い列ができ、閉店まで賑わいました。リピーターが多い本イベントの参加者が、心から楽しんでいる様子がわかります。
緑が眩しい水田風景の中のパレード走行
2日目は、午前9時からのパレートでスタートします。白馬といえども真夏の太陽は朝から照り付けますが、エイブル白馬五竜スキー場の駐車場に集合した車両は50台を超えました。
数年前まではリーフやi-MiEVが中心だったものが、今年はトヨタbZ4Xやスバルソルテラ、日産アリアなどの国産メーカーの最新EVが姿を見せ、輸入車もカリフォルニアナンバーを付けたテスラモデル3を筆頭に、MINIクロスオーバーPHEV、メルセデス・ベンツEQA、プジョーe208、BYD Atto3(3台も!)などが参加し、その車種がバラエティーに富んできたことが印象的でした。
白馬の山々を背景に水田地帯にパレード車が一列に並んで写真撮影をしますが、その長さは300m以上に及んだでしょうか。
会場からの意見も多く出たEVミーティング
パレードの後は、トークショーやシンポジウムが開催されます。過去には、白馬村出身の上村愛子さんやEVオーナーで音楽プロデューサーの松任谷正隆さんなど著名人のトークショーや、対馬や屋久島の村長やスイスツェルマットの観光局の方が登壇して、自然豊かな環境資源で地域振興を図る自治体の取り組みを紹介したこともあります。
2020年は、「白馬に雪は降るか」と題して、温暖化の影響で例年雪が少なくなっている白馬村の高校生たちが、「ゼロカーボン自治体宣言」を村に促すなど、EVラリーは白馬村と一体になって環境や地域創生を考えるイベントとして定着し、内容を深めてきました。
今年はEVミーティング「充電インフラについて考える」と題して、EVの夜明けをへてようやく太陽が登り始めた感のある日本のEV充電環境について、会場とも熱心な意見交換が行われました。参加者からは、充電プランにおける料金体系の透明性を求める声や、テスラの「プラグ&チャージ」のように、面倒な暗証番号入力やカード認証なしで即充電を開始できる仕組みの希望など、EVユーザーの要求もかなり進化した(贅沢になった!?)と感じられました。
充電インフラ整備を進める株式会社e-Mobiliry Powerの事業統括部長も参加されており、主要高速道路のSA/PAに出力90kW以上で4〜6口の急速充電器の設置を進め、2025年までにNEXCO3社で、2022年度末の511口を1,100口に増設する計画などが紹介されました。
EV専門メディア「EVsmartブログ」の編集長で、ミーティングの司会を務めた寄本好則さんは、「2時間に一度は休憩をするので、そこで200km分の電気が充電できれば、つまり30分で40kW[※1」程度入る90kW相当の急速充電器が要所に設置されれば十分実用的」と、やみくもにコストのかかる高出力化は必要ないとの見方を示しました。※1:5km/kWの電費換算