日本においてもEVのラインナップは日々充実しつつある。そしてとくに注目すべきは比較的買いやすいコンパクトEVが増えていることだ。しかし、何を基準にどう選んだらよいのかがよくわからず、決め手に欠けるというのが多くの人の実感だろう。そこで、今回はジャーナリストの鈴木ケンイチさんに自分なりの基準でコンパクトEVのトップ3を選んでもらった。ぜひ参考にして欲しい。
伊車らしい小粋なデザインが魅力のフィアット500e
最後の1台がフィアットの「500e(チンクエチェント・イー)」。ベースとなったエンジン車の「500(チンクエチェント)」は、2008年の日本発売開始からコンスタントに売れ続け、なんと、2022年に過去最高のセールスを記録したというほどの息の長いヒットモデルだ。
その人気の理由は「キュートなルックス」に尽きる。女性ユーザーの多さも特徴のひとつとなる。
その人気の「500(チンクエチェント)」をベースにしたEVが「500e(チンクエチェント・イー)」となる。当然、そのルックスはベースモデルそのまま。走らせてみると、非常に軽快だ。車両重量がわずか1330kg程度しかないという軽さが奏功しているのだ。
また、車両価格473〜522万円で、航続距離335km(WLTCモード)というスペックもバランスが良い。ルーフを開放できる「500e OPEN」でも536万円というのも値ごろ感があるだろう。キュートで、走りが楽しく、そして値ごろ感もあるというわけだ。
●著者プロフィール
鈴木 ケンイチ(すずき けんいち)1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。