三輪でリーンする小型EV「リーン3」
「Lean3(リーン3)」は、トヨタ自動車の小型三輪EV「i-ROAD」や超小型モビリティ「C+pod」の開発を手がけた谷中壯弘氏がスピンアウトして開発した小型三輪EVだ。ボディサイズはおおよそ全長2.5m×全幅1mと、5ナンバー規格/小型車の約3分の1サイズ(占有面積比)で、日本市場では四輪版の原付ともいえる「ミニカー」区分の車両として2026年内に発売される予定だ。

前2輪、後1輪というユニークなEVだ。
ミニカー(原付ミニカー)は、道路交通法においてはクルマ(普通自動車)として、道路運送車両法上では原付(第一種原動機付自転車)として扱われる車両のことを指す。軽自動車よりもコンパクトな車体サイズが最大の特長で、原付としてのメリット(車検や車庫証明不要)と、クルマとしてのメリット(最高速60km/h、二段階右折不要)を兼ね備えている点で注目を集めている。
「リーン3」の場合、前2輪操舵・後1輪駆動の三輪構造を採用し、独自の車体制御システム「アクティブ・リーン・システム」により動的に車体を傾けることで、旋回時や荒れた路面でも車体姿勢を最適に保ち、三輪ながら高い走行安定性を実現している。
また、最高速60km/h、航続距離約100km(WLTCモード)とミニカーとしては実用的なスペックに加えて、エアコンの標準装備、家庭用コンセントで充電可能といった利便性も確保されたモデルと言えるだろう。

コーナリング時に速度と舵角に応じて自動で車体が傾く「アクティブ・リーン・システム」を搭載している。
リーンモビリティは現在、台湾南西部の台南工場での量産ライン立ち上げや、日本市場への市販車投入に向けた準備を進めており、さらに車両から収集した走行データを統合プラットフォーム「リーンX」に集約し、充電サービス、OTA(無線ソフトウエア更新)、駐車シェアリング、中古車販売などのサービス展開を計画している。
今回同社は、スタートアップ企業が資金調達や開発を行うフェーズ「Pre-Aラウンド」において追加資金調達を実施し、ラウンド累計調達額が約8億円に到達。調達資金は、量産体制の強化、日本・台湾における市販車の販売・サービス体制の拡充、新市場の開拓、開発・人材採用の加速に活用されるという。
リーン3の車体制御はソフトウエアによるもので、自動運転に適した進化も見込まれている。将来は、走行データを活用した料金最適化やOTAによる機能向上を進めて「Mobility Lifetime Value」モデルを構築し、都市交通のMaaS化やロボタクシー運用といった次世代モビリティ事業の構築を目指す方針だ。
【リーン3(日本仕様) 主要諸元 】
全長×全幅×全高:2470×970×1570mm
乗車定員:1名
最高速度:60km/h
航続距離:100km(WLTCクラス1)
駆動方式:RWD
充電時間:AC100V普通充電/約7時間 AC200V普通充電/約5時間
主要装備:エアコン、パワーウインドウ、デジタルメーター、プッシュ式シフトなど
安全装備:ELR付3点式シートベルト、車両接近通報装置、アクティブ・リーン・システム、前後ディスクブレーキ など
車両価格:169万8000円
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