長安マツダ(マツダの中国合弁会社)と車載電池メーカーの最大手CATLが、スケートボード型シャシをベースにした次世代EVプラットフォームを共同開発するという。スケートボード型シャシは、EV車の開発に大きな変革をもたらす技術と言われ、日本のマツダも2027年以降に発売する次世代EVシリーズ向けの専用プラットフォームとして自社開発を進めている。(タイトル画像は長安マツダのEZ-60)

マツダが独自開発しているEV専用アーキテクチャーもスケートボード型

一方、マツダも2027年以降にグローバルで販売するEVシリーズに、独自開発のスケートボード型シャシを採用する。下の写真は去る3月18日に開催された「マツダ マルチソリューション説明会2025」で公開されたもので、従来公開されていたモックアップよりも、より量産仕様に近づいたものと言えそうだ。

画像: マツダが独自開発しているEV専用アーキテクチャーもスケートボード型

モーターや補器類が省かれているためイメージしづらいかもしれないが、バッテリーをシャシの構造部材として用いたCTB構造のスケートボード型シャシであることは明白。フロントアンダーおよびリアアンダーの各セクションが、バッテリーケースに溶接や接着剤ではなくボルトで締結されていることがわかる。

マツダは「どのような電池タイプでも搭載可能な高いフレキシビリティを持っている」と説明している。言い換えれば、ホイールベースの延伸・短縮が容易であるということでもある。さらによく見れば、トレッド幅も変更可能なように設計されており、一見するとシンプルに見える構造ながら周到に考えられていることが伺われる。将来のマツダEVシリーズ(グローバルモデル)は、このスケートボード型シャシで構築されることになりそうだ。

画像: スケートボード型シャシは搭載するボディを選ばない。もちろんスポーツカーにも適用可能だ。(画像はイメージ)

スケートボード型シャシは搭載するボディを選ばない。もちろんスポーツカーにも適用可能だ。(画像はイメージ)

EVといえばとかく電池に話題が集中しがちであるが、実際にはクルマの生産プロセスそのものが大きく変わりつつあるのは間違いない。スケートボード型シャシによる効率化はその一例であり、日本でその先頭を走るのがマツダだ。

もちろん、ある日突然に従来型のモノコックシャシがなくなるわけではない。とはいえ、徐々にスケートボード型シャシに基づいた自動車の生産が増えていくのも間違いない。電池の開発と生産、そしてコネクティビティに代表されるSDV関連技術ほか、自動車もまた次世代への過渡期の真っただ中にいるのだ。

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