バイクとクルマの中間「トライク」に分類されるモビリティ

見た目はデリバリーバイクそのもの。車体が傾かないので、運転には普通自動車免許が必要になる。
ビベルトライクはその名のとおり「トライク」という車両区分に分類される、3人乗りのEVトゥクトゥク。宅配用のデリバリーバイクにそっくりな外見をしており、側面ドアがなく操縦はハンドルバーで行うなど、基本的な操作方法もバイクに近い。
ただし、旋回/コーナリングするときに車体が傾かないほか、ヘルメットを被らずに乗車できるなど、クルマとしての特徴も併せ持っている。実は法律上もバイクとクルマの中間に位置付けられており、道路交通法では「普通自動車」、道路運送車両法では「側車付軽二輪」として扱われることになる。
【トライクの特徴】
運転免許 | 普通自動車免許 |
車体サイズ | 全長:2.5m以下 全幅:1.3m以下 全高:2.0m以下 |
排気量(エンジン車) | 50~250cc |
定格出力(EV) | 1.0~20.0kW |
ヘルメット | 不要 |
シートベルト | 不要 |
車検 | 不要 |
車庫証明 | 不要 |
高速道路 | 通行可能。ただし最高速度は80km/h、 最低速度50km/hに設定されている |
乗車定員 | 車検証記載人数まで |

車体後部にトランクを設置。乗員のスペースを犠牲にすることなく荷物を持ち運びできる。
ビベルトライクでは車体の後部に小さめのトランクが取り付けられているため、乗車定員の3名で乗車した状態でも乗員のスペースを圧迫することなく荷物を運ぶことができる。
航続距離は鉛蓄電池搭載グレードで50~65km、リチウムイオン電池搭載グレードで100~120km、車両価格は鉛蓄電池仕様で59~65万円、リチウムイオン電池仕様で75~80万円に設定されている。車体カラーは「ホワイト」「ブラック」「グレー」「ディープレッド」の4色で、このほかにもオリジナルカラーを11万円で塗装してもらえるオプションプランもあるという。
ちなみに、オプションのアクセサリーとしてルーフキャリアやスマホホルダー、ドライブレコーダーなども用意されている。

ホワイト、グレー、ブラック、ディープレッドの4色で展開。
便利装備の追加で日常使いの利便性がアップ
今回リリースされたビベルトライクの2025年モデルでは、日常の移動に便利な機能が追加され、より快適に利用できるようになった。
J1772充電ソケットに対応
今回の改良で充電ソケットの形状が「J1772」に変更され、家庭用100V電源での充電だけでなく、街中にあるEV充電ステーションでの200V普通充電も可能になった。

EVの普通充電ソケットと同じ形状になったため、外出先でも充電可能に。
満充電での走行可能距離を超えて遠出する場合でも、出先でバッテリーを充電できるようになったことで、通勤や外出先で充電ストレスを大幅に軽減できるだろう。
サイドブレーキ新設
従来モデルでは、ハンドルの左右にあるブレーキレバーをロックすることでパーキングブレーキの代わりとしていた。新型では手引き式のサイドブレーキが新設されたことにより、傾斜している場所でも安定して停車させることができるようになった。

手引き式のサイドブレーキが追加。傾斜地でも安定して停車できるように進化した。
雨よけ・風よけのサイドカバーを標準装備化
従来有料オプションに設定されていた「雨除けサイドカバー」を全車標準装備。走行中・停車中の風雨を防ぐことで、天候を気にせず移動できるようになったことは大きなメリット。

従来はオプション品だった雨よけのサイドカバーが標準装備化された。
USBポートが「USB PD」規格に対応
給電用のUSBポートが急速充電規格「USB PD」に対応。スマートフォンやタブレットも簡単に急速充電できるようになった。近年はUSB タイプCで充電する端末も増えてきているため、利便性を高める小さくも嬉しいアップデートといえそうだ。

USBポートはType-Aが2口、Type-Cが1口用意されている。
主要諸元 ビベルトライク
ST1500 | ST2000 | Li1500 | Li2000 | |
全長×全幅×全高 | 2260×1070×1620mm | |||
車両重量 | 285kg | |||
モーター出力 | 1500W | 2000W | 1500W | 2000W |
バッテリー種別 | 鉛蓄電池 | リチウムイオン電池 | ||
最高速度 | 45km/h | 50km/h | ||
航続距離 | 65km | 50km | 120km | 100km |
充電時間 | 100V:8〜10時間、200V:4〜5時間 | |||
車両価格 | 59万円 | 65万円 | 75万円 | 80万円 |
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