電動化の進展、そして市場ごとに車種ラインナップを再構築
これだけ多くの新型車が同時に紹介されたことは過去にはなかっただろう。すでにさまざまなメディアで紹介されつくした感もあるが、まずは地域ごとの新型車戦略を整理しておく。
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日本市場投入予定車
2025年:新型リーフ、新型軽自動車
2026年:新型大型ミニバン(第3世代e-POWER搭載)

新型リーフ。今年6月に正式発表されるが、国内では今秋に販売開始となる可能性が高い。
欧州市場投入予定車
2025年:新型リーフ、新型マイクラEV、キャシュカイe-POWER(第3世代e-POWER搭載)
2026年:新型ジュークEV

向かって左から、「新型ジュークEV」「新型リーフ」「新型マイクラEV」。
米国市場投入予定車(Nissan/INFINITI)
Nissan 2025年:新型リーフ、新型セントラ、パスファインダー(マイナーチェンジ)、ローグPHEV(三菱アウトランダーPHEVのOEM)
INFINITI 2025年:インフィニティQX60(マイナーチェンジ)、インフィニティQX80スポーツパッケージ(追加)
Nissan 2026年:新型ローグe-POWER(第3世代e-POWER搭載)
INFINITI 2026年:インフィニティQX65(ニューモデル)

向かって左端より時計回りに、新型セントラ、パスファインダー、2028年投入予定のEV専用SUV(本稿後半参照)、ローグPHEV(三菱OEM)、新型ローグe-POWER、そして新型リーフ。

向かって左がニューモデルの「QX65」。2028年にはインフィニティブランド初のEVとなる新型SUV(中央奥)の投入計画あり。
ラテンアメリカ市場投入予定車(Nissan/INFINITI)
Nissan 2025年:新型ヴァーサ(セントラ姉妹車)
INFINITI 2025年:インフィニティQX60(マイナーチェンジ)
Nissan 2026年:新型ナバラ/フロンティア、新型エクストレイルe-POWER(第3世代e-POWER搭載)
INFINITI 2026年:インフィニティQX65(ニューモデル)

中米で発売予定の「新型ナバラ/フロンティア」(左)とセントラの姉妹車「新型ヴァーサ」。
中東市場投入予定車
Nissan 2025年:フェアレディZ NISMO(追加)
INFINITI 2025年:インフィニティQX60(マイナーチェンジ)
INFINITI 2026年:インフィニティQX65(ニューモデル)
インド市場投入予定車
2025年:新型MPV(ニューモデル)
2026年:新型CSUV(ニューモデル)

写真奥が2025年に登場する新型MPV、手前が2026年に登場する5人乗りの新型コンパクトSUV。
オセアニア市場投入予定車
2025年:アリア(新規導入)
2026年:パトロール(右ハンドル市場初投入)、新型1トンピックアップ(三菱自動車トライトンと基盤を共用)、キャシュカイe-POWER(第3世代e-POWER搭載車)
アフリカ市場投入予定車
2025年:マグナイト(新規導入:左ハンドル市場のみ)、パトロール(エジプト新規導入)
2026年:パトロール(南アフリカ新規導入)
※2026年度中にインド生産の新しい5人乗りコンパクトSUVも一部のアフリカ市場に投入。

インドをグローバル生産・輸出の拠点と位置付けており、「マグナイト(写真)」をはじめとする商品ラインアップを通じて、アフリカ・中東・インド地域における事業を拡大。
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今回は中国市場については触れられていないが、2024年11月に広州モーターショーで世界初公開された東風日産によるEV/PHEVセダン「N7」の動向も気になるところ。先日、その詳細が現地発表されたが、中国専売ではなく欧州ほか海外展開も織り込んでいる。なお、中国市場では2026年までに5車種のEV/PHEVを矢継ぎ早に投入予定。苦戦を強いられている同市場での巻き返しを図る。
仕向け地別に同一車型の仕様違いを送り込むのではなく、車種そのものを適材適所で絞り込んでいくことも明確にした。日産自動車チーフパフォーマンスオフィサーのギョーム・カルティエ氏は、「日産は市場戦略を見直し、よりお客さまのニーズにお応えし、売上を成長させるため、市場ごとに最適な商品戦略を導入します。パワートレーンの多様化と新型車を通じて、お客さまの多様な嗜好を満たす幅広い選択肢を提供し、日産とインフィニティの両ブランドをさらに差別化していきます」と述べている。
今後、既存モデルの統廃合やグレードの整理は避けられない見通しだが、選択と集中が進むことで、喫緊の課題である業績回復までの指針は明確になったと言える。