日常的な移動手段としての航空機(空飛ぶクルマ)に期待が膨らむ
空飛ぶクルマは、国土交通省いわく「電動化、自動化といった航空技術や垂直離着陸などの運航形態によって実現される、利用しやすく持続可能な次世代の空の移動手段」とのことで、日常的な移動手段として利用するイメージで「クルマ」と称しているが、必ずしも道路を走行する機能を持っているわけではない。
空飛ぶクルマやVTOLなど航空業界の専門用語を解説!
ちなみに一般人がイメージする空飛ぶクルマに近い、地上走行可能なモデルもいくつか存在しており、たとえば日本人が代表を務める米国ASKA(アスカ)社は、陸空両用機「ASKA A5」を開発中だ。
また、非電動、垂直離着陸機能がなくとも「空を飛べる車」あるいは「地上を走行可能な飛行機」という意味では、Samson Sky社の「Switchblade(スイッチブレード)」も注目のモデルと言えるだろう。
国土交通省が2021年に発表した「空飛ぶクルマ」に関する資料では、「電動」「自動操縦」「垂直離着陸」がひとつのイメージとしてあり、都市部での送迎サービスや離島・山間部での移動手段、災害時の救急搬送などの分野での活用が期待されている。
空を飛べるクルマ、地上走行可能な飛行機「スイッチブレード」の詳細はこちら
公道走行できる真の “空飛ぶクルマ” 「ASKA A5」
連携のねらいは空飛ぶクルマを用いた国内旅行活性化
SkyDriveは豊田市を拠点に「空飛ぶクルマ」の開発や「ドローンサービス」を提供し、官民協議会の構成員として「空飛ぶクルマ」の制度設計に関与しているほか、大阪・関西万博においては、空飛ぶクルマの2地点間運行の事業者に選定されているなど、日本における空飛ぶクルマのパイオニアともいえる存在である。
同社の「SkyDrive式SD-05型」は、最高巡航速度100km/h(対気速度)、航続距離15km、3人乗り(乗客2名とパイロット1名)の機体。パイロットによる手動操縦にコンピュータ制御のアシストが入ることで、飛行を安定させるシステムを採用しており、2024年3月には自動車メーカーのスズキグループ工場にて製造を開始した。
一方、JTBは「交流創造事業」を事業ドメインに据え、人流・物流・商流の創造による交流人口の拡大を通じて、地域や観光事業者の課題解決を図っている。
今回の連携では、「空飛ぶクルマ」の社会実装にむけて、SkyDriveが持つ「空飛ぶクルマ」の知見やデータ、JTBが持つ商品企画力や全国ネットワークを生かして、空を活用した効率的な観光地巡りなどの新しい観光体験を創出し、地域活性化を推進していくという。
公式X(旧Twitter)はこちら