2024年8月15日(現地時間)、日本人創業のスタートアップである米国ASKA社は、陸空両用車「ASKA A5」のプロトタイプモデルが、350回以上の無人係留飛行試験と800km以上の地上走行試験に成功したと発表した。

垂直離着陸・ホバリング試験を経て、通常飛行への移行テスト

飛行試験の会場はカリフォルニア州の私有飛行場で、地面にロープでゆるく繋がれた状態(テザー飛行)での低高度無人飛行を実施。350回以上の試験で、ASKA社のエンジニアが推力、飛行制御、電気、熱システム、振動、温度などのパラメータを測定した。

画像: 翼を展開すると飛行モードに移行し、離陸可能になる

翼を展開すると飛行モードに移行し、離陸可能になる

「ASKA A5」のプロトタイプは、連邦航空局により高度200フィート(約60m)までロープ係留なしの飛行が許可されており、垂直離着陸とホバリングも行えるといい、これら一連の飛行試験(ステージ1)の終了に続いて、垂直離陸から水平飛行への移行試験や通常飛行試験が実施される予定だ。

また、飛行試験と並行して500マイル(約800km)以上の地上走行試験も実施、地上運転モードから飛行モードへの移行テストをすでに完了している。

真の“空飛ぶクルマ”が移動革命をもたらすか

空飛ぶクルマはドローンを大型化して有人飛行可能にしたようなスタイルのモデルが多く、海外でいうところのeVTOLに相当すると言われているが、実は明確な定義が定まっているわけではない。

画像: 翼を格納することで自動車として公道走行可能になり、駐車場にも停められる

翼を格納することで自動車として公道走行可能になり、駐車場にも停められる

ただ、一般的には“空飛ぶ”機能に重点が置かれ、タイヤを備えた自走可能な“クルマ”としての機能を備えているモビリティはほとんど存在していないのが現状だ。公道走行と飛行の両方に対応した、本当の意味での“空飛ぶクルマ”の「ASKA A5」がエアモビリティに革命をもたらすのか。今後の動向に注目したい。

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