2024年7月24日、日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社は、大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)が実施する、2025年大阪・関西万博に向けた自動運転実証実験用に特殊塗料「ターゲットラインペイント」を提供すると発表した。

大阪万博に向けた自動運転実現の試み

開催まで1年を切った大阪・関西万博に向けた自動運転の実証実験は、「新大阪・大阪駅ルート」、「舞洲駐車場~万博会場ルート」、「万博会場内 外周道路」の3プロジェクトが進行中だ。

画像: 自動運転に対応したEVバス

自動運転に対応したEVバス

Osaka Metroは、このうちの「舞洲駐車場~万博会場」ルートを担当。自動運転レベル4の許可取得を目指して、2024年3月から2025年4月のおよそ1年間、大阪・関西万博で使用予定の大型EVバスを用い、自動運転レベル4の認可取得に向けた事前のリスクアセスメントに基づく検証を行うという。(実験自体はレベル2で実施)

道路に塗るだけというメリットを活かす

この実証実験では「舞洲〜夢洲間(舞洲駐車場~万博会場)」の公道を走行するが、このルート上にあるGPS信号が届きにくい夢舞大橋の路面に日本ペイントが開発した「ターゲットラインペイント」という特殊塗料が塗装されており、自動走行の安定化に寄与するという。

「ターゲットラインペイント」は、自動運転用センサーが認識できる特殊塗料であり、走行経路に塗装することで、車両に搭載されたセンサーがラインを認識・追従し、自動運転を可能にする。

画像: 肉眼ではアスファルトとほぼ同色に見えるが、センサーからははっきり区別できる

肉眼ではアスファルトとほぼ同色に見えるが、センサーからははっきり区別できる

これのメリットは、衛星測位システム(GPS)が届きにくい橋梁やトンネル、ビル、山林などでも、自動走行を支援できることに加えて、塗装するだけという手軽さにより、導入コストやメンテナンスコストの削減が見込まれている。

また、目視で路面色と同化しやすい色を設定可能なため、一般のドライバー目線でも道路の路面表示と誤認しにくく、安全面や景観にも配慮可能だ。

ちなみに、日本ペイントによると「舞洲駐車場~万博会場ルート」に加え、「新大阪・大阪駅ルート」にもターゲットラインペイントを提供しているというので、万博本番でも注目を集める試みであることは間違いないだろう。

【実証実験概要】
実施主体        :Osaka Metro
期間          :2024年3月~2025年4月
実証実験の場所     :舞洲駐車場~万博会場
実施内容        :自動運転レベル4申請に向けた実証実験(※実証実験中はレベル2で走行)

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