日産がパートナーと仕掛ける新しいモビリティライフ
サイレンスが手がけるマイクロモビリティは、通常の外部充電機構に加え、交換式バッテリーを使用できるのが特徴だ。なかでも注目を浴びているのが、2人乗りの電動マイクロカー「S04ナノカー」である。
S04は全長2282×全幅1268×全高1573mmの非常にコンパクトな4輪シティコミューターだ。「S04 L6e」と「S04 L7e」がラインナップされており、航続距離はどちらも75km(5.6kWhのバッテリーパック1個を搭載した場合)。バッテリーは2個搭載することも可能で、それぞれ175kmまたは149kmまで航続距離を延伸できる。小さいながらも最高速はL6eが45km/h、L7eは同85km/h(バッテリー2個の場合)と発表されている。毎日の通勤や都市部でのちょっとした移動に重宝する。
また取り外し可能なバッテリーパックを採用しているので、取り外して屋内(自宅やオフィス)でバッテリーを充電し、ときには専用ステーションでバッテリー交換を行うことで都市部から郊外まで足を延ばすこともできそうだ。
利便性にも優れており、専用のアプリ「My Silence」を使えばスマホ画面にタッチするだけで、キーレスエントリーが可能になり、位置追跡、航続可能距離、バッテリー残量などの確認を行うことができるという。
当面の目標は欧州全域での販売拡大か
日産AMIEO(アフリカ、中東、インド、欧州、オセアニア)のe-Micro Mobility担当マネージングディレクターであるガレス・ダンズモア氏は、「イタリア、フランス、ドイツに続き、両社のパートナーシップが英国にも拡大したことを嬉しく思います。日産とアクシオナのパートナーシップを通じて、欧州全域でより多くの人々がクリーンな電動モビリティを利用・体験することで、EVへの乗り換えを促進できるでしょう」と語る。
アクシオナ社のモビリティ事業とサイレンスブランドの最高経営責任者(CEO)であるカルロス・ソテロ氏は、「いまや街や都市で生活するドライバーのニーズは大きく変化しています。通勤、モビリティに対する態度、都市部を移動するための現実的で効率的な方法は従来とは異なります。これに対応するには、よりスマートに、より小さく、より軽く考える必要があります。サイレンスの小型電気自動車(EV)は、日産自動車の強力な販売ネットワークと提携し、欧州の都市モビリティに新しく、エキサイティングで、賢い選択肢を提供し、より持続可能な未来を形作ります」とコメントしている。
日本とは法規制が異なるのでそのまま導入することは難しいと思われるが、シェアリングサービスなど国土の狭い日本ならではの活用法もありそうだ。