レーシングテクノロジーが投入された空力ボディ
エクステリアは全長3990×全幅1820×全高1520mm。ルノーサンクに比べ70mm長く、50mm幅広で、20mm背が高い。ホイールベースは2530mmと発表されている。こちらはルノーサンクより10mm短いが、シャシも変更が加えられているのか、それとも単に計測方法の違いによるものなのか詳細は不明だ。
全長の延長は、レーシングマシンを彷彿とさせるフロントバンパーとリアディフューザーの採用による。また全幅の拡大は19インチタイヤとそれを覆うオーバーフェンダーの装着によるものだ。
![画像: レーシングテクノロジーが投入された空力ボディ](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783662/rc/2024/06/19/275544c63456b0a89fbad9a6e730a2db11d3a66a_xlarge.jpg)
![画像: 空力と走行性能を追求した結果、ベースのルノーサンクよりもひと回り大きくなったA290。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783662/rc/2024/06/19/e2e65f8f17891052b85148824dc9646e5d4032f6_xlarge.jpg)
空力と走行性能を追求した結果、ベースのルノーサンクよりもひと回り大きくなったA290。
フロントバンパーのインテーク形状、幅広のサイドスカート、リアディフューザーの形状はいずれもアルピーヌがモータースポーツ活動で培ってきた緻密な理論の上に決定され、コンセプトカーに見られた特大のリアスポイラーの採用は見送るとともにテールゲートの形状をダックテール処理している。
グレード構成は、高性能版の「GT パフォーマンス」と「GTS」、ややパフォーマンスを抑えた「GT」と「GTプレミアム」の4種類。さらに発売時には、コンセプトカーA290βにインスパイアされた特別仕様車「プレミアエディション」が同社の創業年にちなんで1955台限定発売される。
![画像: モーター出力をやや抑えたGT(写真)。ホイールのデザインが独特だが、タイヤサイズは上位グレードと同じ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783662/rc/2024/06/19/a5b7c6308d7a081f9d0867ce668637d70d2293bc_xlarge.jpg)
モーター出力をやや抑えたGT(写真)。ホイールのデザインが独特だが、タイヤサイズは上位グレードと同じ。
瞬時にモーターの最高出力を引き出す「オーバーテイク」
車内はルノーサンク譲りの5人乗りの高い実用性はそのままに、アルピーヌならではのレーシーな世界観に包まれる。専用デザインのフラットボトム型3本にはナッパレザーを採用する。
さらに、F1マシンを彷彿とさせる3つのスイッチ類が目をひく。左側のブルーに着色されたロータリーノブはバイワイヤ化されたブレーキの回生レベルを設定する「RCH(Recharge)」、右側の黒いボタンは「運転モード(セーブ、ノーマル、スポーツ、パーソナル)」の切替え用、その上に見える赤く彩られたレバーは「OV(Overtake)」ボタンだ。
![画像: 前席左右の間には専用のセンターコンソールが組み込まれRND(後退・ニュートラル・前進)の切り替えボタンはこちらに配置されている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783662/rc/2024/06/19/5c74829dbcb237cc5719b7ee90a0143684cf812b_xlarge.jpg)
前席左右の間には専用のセンターコンソールが組み込まれRND(後退・ニュートラル・前進)の切り替えボタンはこちらに配置されている。
10.1インチのセンタースクリーンはドライバー側に傾斜して取り付けられており、視線をそらさずにさまざまな情報が入手できる。
シートにも細心の注意が払われた。日常の快適性を損なうことなく、とくにサイドサポートを強化することでサーキット走行もこなせるタフな設計だ。