さまざまなニーズに応えるコンパクトSUVが誕生
2023年10月に本国で発表された新型C3に続き、去る4月18日に新型C3エアクロスが発表された。といっても、公開された画像はエクステリアのみで、インテリアに関するものはまだしばらく待つ必要がある。新型車の概略は明示されており、今回はそちらの情報を速報として紹介しておこう。
最大のトピックは、このクラス(BセグメントSUV)では初となる3列シートの採用だ。そのため新型C3よりもホイールベースは240mmも延長され、ボディ全長は4390mm(新型「ë-C3」は4010mm)に伸びている。Bセグメントとしてはやや大き目サイズと言えるが、都市部での取り回しでも何らストレスを感じさせないとシトロエンはコメントしている。
日本ではEVモデルのみの展開か?
パワートレーンは、1.2Lガソリンターボ+48Vマイルドハイブリッド、そして100%電動のEVが用意される。EVモデルの車名は「ë-C3エアクロス」だ。昨年10月に本国発表されたë-C3は、その後上述のマイルドハイブリッド版C3も追加発表されているが、日本ではEVグレードのë-C3のみが発売される可能性が高い。新型C3エアクロスも同様に国内はEVモデルのみの展開になると見られる。
参考までにë-C3のスペックを紹介しよう。前輪に搭載されるモーターの出力は113hpで駆動用バッテリーの容量は44kWh(LFP)。一充電あたりの航続距離は320km、最高速は135km/h、0→100km/h加速はおよそ11秒だ。
ë-C3エアクロスはボディ全長の延長やシート数などトリムの変更でより車両重量がかさむため、モーター出力やバッテリー容量の変更はあるかもしれない。未確認情報では、モーター出力は154hpに向上してバッテリー容量も増えるという話もある。それに伴い、航続距離は402kmまで伸びるという。
ちなみに欧州でのë-C3の価格は2万3300ユーロ(約384万円)~。2025年には航続距離を抑えて1万9990ユーロ(約330万円)というさらに手ごろな普及バージョンも追加される予定だ。さすがにë-C3エアクロスではここまで価格を抑えるのは難しいと思われるが、EV普及に弾みがつくのは2万5000ユーロがひとつのラインと言われていることから、かなり思い切った価格設定になるかもしれない。
ë-C3はすでにStellantisジャパンのシトロエン・ホームページでも詳細が公表されており、国内導入も間もなく始まると思われる。ë-C3エアクロスも年内の発売に期待したい。