ユーザーの心的負担を軽減する現場解決策
EVに乗っていて充電残量が0%になり、移動できなくなったらどうしたらいいのか。道端に充電器があるわけではないし、レッカー車を呼んで牽引してもらうしかないのだろうかと、こうした不安がEVの購入をためらってしまう理由のひとつといわれている。
セゾン自動車火災保険はEVに乗る契約ユーザーに向けて、こうした不安を解消するサービスを導入、講習会の実施など対策を行ってきた。例えばEVに関するお役立ち情報やサービスを紹介する専用サイト「SA・PO・PO(サポポ)」の展開、EVの充電切れにともなうレッカー搬送の回数を無制限にするサービス導入、また「EV試乗会&充電サポート実演会」の開催などだ。
そして今回、2024年4月1日に新たにEVユーザー向け「現場駆け付け急速充電サービス」の提供を開始した。従来は電欠したクルマをレッカー車によって最寄りの充電スポットまで搬送していたが、このサービスは現場でトラブルを解決できずにユーザーはストレスを抱えたままだったという。そこで、心的負担を少しでも早く軽減してもらうため、移動式の急速充電可能な設備を導入したというわけだ。
この現場駆け付け急速充電サービスは、ロードアシスタンスサービスを主な事業とするプライムアシスタンスが展開するもので、電欠してしまったらロードアシスタンス受付へ電話やweb(アプリ)により連絡すると、充電サービスかレッカー移動を選択できるのだという。
そこで充電サービスを選択すると対応可能な提携レッカー車が手配され、現場で最大30分の充電を無料で行ってくれるというもの。まずは東京都・神奈川県・千葉県でサービスを開始し、順次対象地域を拡大していくとしている。
タイトル写真にもある移動式の急速充電器「ROADIE」は茨城県つくば市のBell Energy社と米国のSparkCharge社が共同開発した、完全スタンドアローン設計のポータブル急速充電器で、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)をはじめとするロードサービス企業が導入しているという。