ジーカー(ZEEKR)は、ボルボやプロトン、ロータスなど日本でもなじみ深い欧州ブランドを傘下に収める中国・吉利汽車の高級プレミアムEVブランド。立ち上げは2021年とまだ日は浅いが、すでに3車種4モデルを発売している。その最新モデル「007」は、世界トップレベルの航続距離870km(CLTCモード)を実現。2023年11月の発表を経て、2024年1月1日からまずは中国国内向けの納車がスタートした。(タイトル写真は「ジーカー 007」)

中国EVの現在位置を具現化したと言える高級セダン

そこに後発となるジーカーが満を持して送り込む刺客が「007」である。その最大のセールスポイントが「ゴールデンバッテリー」と名付けられた自社開発のLFP(リン酸鉄)バッテリーの搭載である。

画像: 広州モーターショー2023で発表された「007」。ドアハンドルはなく、B・Cピラーのボタンで開閉する。

広州モーターショー2023で発表された「007」。ドアハンドルはなく、B・Cピラーのボタンで開閉する。

その体積利用率はLFPの常識を超えた83.7%を達成し、100kWhバッテリーを搭載したRWDロングレンジモデルは独自の800Vアーキテクチャーとの相乗効果も相まって航続距離870km(CLTC)を達成した。

ちなみに同モデルでは、わずか15分の急速充電で610kmの走行が可能、つまり、およそ70%まで回復できるという驚異的な充電性能を実現している。ちなみに75.6kWhバッテリーを搭載するRWD標準車でも、航続距離は688km(CLTC)と十分な性能だ。

画像: 自社開発された最新のLFPバッテリー「ゴールデンバッテリー」の体積利用率は83.7%。LFPの平均的な体積利用率は約66%だ。

自社開発された最新のLFPバッテリー「ゴールデンバッテリー」の体積利用率は83.7%。LFPの平均的な体積利用率は約66%だ。

007の3サイズは、全長4865×全幅1900×全高1450mm。ホイールベースは2928mmだ。最大のライバルと言えるテスラモデル3よりやや大きく、トヨタカムリのサイズ感に近い。グレード構成は、75.6kWhバッテリーを搭載する標準グレードのRWD、100kWhバッテリーを搭載するRWDとAWD、さらに同じく100kWhバッテリーながら強力なモーターを搭載するAWD“ハイパフォーマンス”の4種類。ハイパフォーマンスの0→100km/hはわずか2.84秒である。

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