ル・マン入賞のノウハウを生かしたEVスポーツカー
エイムは2008年~2010年にかけて、独自開発のエンジンでル・マン24時間レースに参戦し、2010年にはガソリンエンジン車として最上位の総合4位に入賞している。
そんなエイムがEVプロジェクトの第一弾モデルとして開発し、2023年のオートモビルカウンシルで発表したEVスポーツカーが「AIM EV SPORT 01(エイムEVスポーツ 01)」で、7月には「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」にも出場した。
日産のデザインを長年牽引した中村史郎氏が立ち上げた「SN DESIGN PLATFORM」が車両デザインを担当し、EVスポーツカーながら1960年代のスポーツカーが持つロングノーズ・ショートデッキスタイルをオマージュした形状をしているのが特徴だ。
レース用車両として設計されているため、最高出力360kW(490ps)、最大トルク740Nmとハイパワーだが、モーターの高いトルク応答性を生かしたトルクベクタリングとABS制御により操縦安定性が高められ、安心して運転できるようになっている。
シーサーがモチーフのEVオープンカー
「AIM EV MICRO 01(エイムEVマイクロ01)」は、ミニカー以上軽自動車以下の「超小型モビリティ」規格に該当するEVオープンカーで、全長×全幅は2500×1300mm以内とコンパクトだ。
最高速度は60km/hで、2人乗りと非常にミニマムなクルマで、ガソリンが高く、公共交通機関が発達していない沖縄の離島での移動ニーズに応えるために開発されたモデルとなる。
フロント部はシーサーがモチーフで、親しみやすいオレンジ色のボディカラーと合わせて沖縄を強く意識したデザインをしており、ルーフとサイドガラスは脱着式となっているため、簡単にクローズドボディ化することが可能だ。
また、2025年から沖縄の工場で生産が開始され、島民の移動・観光需要だけでなく、雇用創出という面でも地元経済に貢献するプロジェクトとなっている。なお、バッテリーは交換式と固定型を選択できるようにするとのことで、バッテリーを除いた部分の価格を100万円以下に抑えるそうだ。