メルセデスベンツのEVであるEQシリーズの頂点に立つのが「EQS」だが、そのSUV版が追加になったのは2023年5月29日だった。最大の特長は3列シートで7人乗車が可能であること。しかも走行中は静寂そのもので、誰もが窮屈な思いをすることなく寛げることだろう。

EVだから可能になったパッケージで使い勝手がいい

「メルセデスベンツWQS SUV」は3列シート7人乗車と広い荷室を備えるSUVならではの使い勝手の良さがアピールポイントだ。エンジン(内燃機)という大きな機器を不要とするEVの特徴を生かしたキャブフォワードのスタイルを採して、広い室内空間を実現している。

エクステリアデザインは、他のメルセデスベンツと同様に「センシュアルピュリティ(官能的純粋)」というコンセプトを踏襲。ゆったりとした面構成と継ぎ目のないシームレスな独特のデザインテイストを有している。

左右ヘッドライトをライトバンドでつなぎ、その中にブラックパネルを抱え込む独特の顔つきも特徴となっている。ラジエターのための大きな開口部を必要としないEVならではのデザインと言えるだろう。

ラゲッジルームは最大2020Lにもなる

3列シートのアレンジの豊富さも「EQS SUV」の魅力のひとつ。2列目シートは前後130mmの電動スライド機能を持ち、3列目シートは床下収納式。これによりラゲッジルームは2列目シートよりも後ろで最大800Lもある。

2列目シートを倒せば最大2020Lの大容量を確保しているというから凄い。3列目シートを使った7人乗車の状態でも、3列目シート後ろに195Lのスペースが用意されていることも報告しておこう。

画像: 3列目、2列目ともに倒すとご覧のような巨大なスペース(2020L)が現れる。

3列目、2列目ともに倒すとご覧のような巨大なスペース(2020L)が現れる。

プラットフォームは「EQS」と同様にEV専用品。床下に107.8kWhのバッテリーを搭載して、前後アクスルに、それぞれモーターを積む4WDとなっている。

グレードはスタンダードの「EQS 450 4MATIC SUV」(1542万円)と、上級の「EQS 580 4MATIC SUVスポーツ」(1999万円)の2種類を用意している。

パワートレインは、スタンダードが最高出力265kW(360ps)に最大トルク800Nm。一充電当たりの走行距離が593km。上級グレードでは最高出力400kW(544ps)に最大トルク858Nm、一充電当たりの走行距離は589kmとなっている。

【主要諸元 メルセデスベンツ EQS 450 4MATIC SUV】
型式:ZAA-296624 寸法:全長5130×全幅2035×全高1725mm ホイールベース:3210mm 車両重量:2880km 乗車定員:7名 最小回転半径:5.1m 電力量消費率:221Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:593km(WLTCモード) 電池総電力量:107.8kWh モーター最高出力:265kW(360ps) 最大トルク:800Nm 駆動方式:四輪駆動 車両価格:1542万円

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