去る6月、日経新聞はハーレーダビットソンから独立した電動バイクブランド「ライブワイヤー」の製品が、早ければ2024年から日本市場でも販売される予定であることを報じた。ライブワイヤーの日本2輪EV市場上陸は、はたして日本国内の2輪EV市場にどのような影響を及ぼすのだろうか?

発売はライブワイヤー ワンか? 話題のS2 デル マーか?

ハーレーダビットソンから2022年にスピンオフ上場し、独立した電動バイクブランドとなったライブワイヤーだが、依然その経営はハーレーダビットソンの支配下にあり、舵取り役はハーレーダビットソンCEOのヨッヘン ツァイツが担っている。

先日、ツァイツが日経など日本の新聞メディアのインタビューに対し語ったのは、早ければ2024年に日本市場にライブワイヤー製品を販売すること。そしてそれは2019年にハーレーブランドでデビューし、その後ライブワイヤーブランドで販売されている「ライブワイヤー ワン」、もしくは今年アメリカで発売され、追って欧州での販売もスケジューリングされているミドルサイズの「S2 デル マー」になる可能性もある・・・ということだ。

画像: ハーレー初の量産2輪EV「ライブワイヤー」は2021年のブランド独立を期に、「ライブワイヤー ワン」として販売された。ハーレーブランド期の2019年当時の価格は2万9799ドル≒328万円だったが、2021年のライブワイヤー ワンの価格は2万1999ドル≒242万2,200円(当時)と、7800ドルもディスカウントされ話題となった(※現行2023年モデルの価格は2万2799ドル)。 www.livewire.com

ハーレー初の量産2輪EV「ライブワイヤー」は2021年のブランド独立を期に、「ライブワイヤー ワン」として販売された。ハーレーブランド期の2019年当時の価格は2万9799ドル≒328万円だったが、2021年のライブワイヤー ワンの価格は2万1999ドル≒242万2,200円(当時)と、7800ドルもディスカウントされ話題となった(※現行2023年モデルの価格は2万2799ドル)。

www.livewire.com
画像: 「S2 デル マー」は、ワイブワイヤーの「アロー アーキテクチャ」という技術プラットフォームに準じて作られたミドルクラスの2輪EV。2023年モデルの価格は1万5499ドル(米国価格)。航続距離113マイル≒181.9km、0〜60mph≒96.7km/h加速3秒、充電時間78分(レベル2)というスペックが与えられている。 www.livewire.com

「S2 デル マー」は、ワイブワイヤーの「アロー アーキテクチャ」という技術プラットフォームに準じて作られたミドルクラスの2輪EV。2023年モデルの価格は1万5499ドル(米国価格)。航続距離113マイル≒181.9km、0〜60mph≒96.7km/h加速3秒、充電時間78分(レベル2)というスペックが与えられている。

www.livewire.com

予定価格などに関する情報は開示されることはなく、早ければ2024年販売開始というざっくりとした内容のニュースではある。ちなみに2輪EVの話題からは離れるが、ツァイツは今年中国で発売されたICE(内燃機関)モデルの「X350」の日本での販売を検討していることも明らかにした。

日本はハーレーダビットソンにとって、米本国に次いで2番目に大きな市場だ。JAIA(日本自動車輸入組合)のデータによると、ハーレーダビットソンは2022年度に10199台の2輪車を日本市場で販売しているが、これは前年比32.8%増という躍進ぶりだ。パンデミックの状況下でも楽しめる趣味として2輪車が注目されたことが、この好調ぶりの背景にあるとハーレーダビットソンは分析している。

ともあれ、ハーレーダビットソンにとって重要なエリアである日本の、2輪EV市場についてもツァイツは深い関心を示しているようだ。

ヨッヘン・ツァイツ最高経営責任者(CEO)は共同通信のインタビューに応じ、「(エンジンが)燃焼式からどのような技術になるにせよ長期的な移行がある」、「われわれはそのパイオニアになりたい」と語った。

ホンダ、カワサキ、スズキ、ヤマハの"国内4大メーカー"が、中型・大型2輪EV市場にモデル投入を果たしていない今、強力なライバルに先んじてライブワイヤーが日本市場でデビューを果たすことができれば、それは大きな話題になるに違いない。

This article is a sponsored article by
''.