スバルのEVは「ソルテラ」のみ。次の一手として2026年末までにSUV系の新型EV3車種を投入する目標を掲げていた。去る8月2日に開催された新経営体制説明会では、2028年末をめどにさらに4車種のEVを追加することが明らかになった。合計8車種のEVをラインナップすることで、2028年には米国内のEV販売を40万台に(従来計画では20万台)、さらには2030年には全世界販売台数120万台+αのうち50%にあたるおよそ60万台をEVとする計画が発表された。(タイトル写真はソルテラ)

電動化を一気に加速、2030年にEV販売比率を50%に

6月21日に発足したスバルの新経営体制にとって初となる経営方針説明会。そこで示されたのは、従来の計画を大幅にアップデートした電動化計画だ。

2030年に全世界販売台数(120万台+α)の50%にあたる60万台をEV化するという大胆な戦略だ。従来の計画ではハイブリッド(e-BOXER)とEVを合わせて40%(EV単独で20万台)だったところから考えると、EV単独で50%(60万台)という目標設定はかなり衝撃的である。

画像: 現行のe-BOXER。2025年から投入が始まる次世代e-BOXERはトヨタのストロングハイブリッドシステムを採用する。

現行のe-BOXER。2025年から投入が始まる次世代e-BOXERはトヨタのストロングハイブリッドシステムを採用する。

スバルと言えば、水平対向エンジン(BOXER)とAWDという強烈な技術アイコンがある。もちろん、ガソリン車も継続生産されるが、内燃機関搭載車の多くが2025年から登場するトヨタハイブリッドシステムを採用する「次世代e-BOXER」。電動デバイスを持たないガソリン車の比率は今後急速に減っていくことは間違いない。

2028年に北米でEV40万台達成が目標

スバルに決断を迫ったのは、いうまでもなく「非連続な変化」、「従来にないスピード感」で変わる環境の激変だ。とくにスバルにとってメインマーケットである北米市場では、EVの普及が加速し、スタートアップも含めた異業種からの参入も相次いでいる。

画像: 1年に2車種のペースでEVを投入していくことになる。

1年に2車種のペースでEVを投入していくことになる。

つい先日も充電規格の統一や新たな充電網構築に関して衝撃的なニュースが飛び込んできたばかりである。2028年までに米国内のEV販売を40万台に引き上げる(従来計画では20万台)のは、そんな状況に対応するためだ。

さらにインフレ抑制法(IRA)の影響も相まって、従来は国内で生産予定だった次世代e-BOXER車両およびEVの一部を北米(インディアナ工場/SIA?)でも生産開始することも発表された。EV生産ラインを新設し、全世界の生産キャパシティは合計で120万台レベルに達する。

This article is a sponsored article by
''.