無免許で乗れる特定原付が登場してからはやくも2カ月近くが過ぎた。ここでは同じように無免許で乗れる電動アシスト自転車と、免許が必要な一般原付と比べたメリット/デメリットをシチュエーションごとに考察してみた。自分の利用状況に適したモデルを選んで、快適な移動手段を手に入れる手助けにして欲しい。

電動アシスト自転車について

電動アシスト自転車が持つ、電動モビリティとしての最大のメリットは、たとえバッテリーが切れたとしてもペダルを漕ぐことで、大変ではあるが移動することはできるという点にある。

また、自転車走行が許可されている一部の歩道を走れるので、利便性も高くなっており、アシストも24km/hまで効くので、特定原付よりも最高速度は高いというアドバンテージもある。

画像: 電動アシスト自転車はペダルを漕ぐ必要がある

電動アシスト自転車はペダルを漕ぐ必要がある

さらに、自転車ゆえに維持費も安く済む。毎年の税金はかからず、自賠責保険もない。もちろん、自転車事故を起こした場合に高額な賠償金を払う事例も多く存在するので、何かしらの保険には必ず入ることを強く推奨するが、それでも他のモビリティよりも安価であることは間違いない。

デメリットということではないが、バッテリー充電時に車体から電池本体を取り出して充電器にセットする方式を採用していることが多い。特定原付や一般原付のほとんどが、車体に搭載したままの充電が可能であることと比較して、手間がかかると考える人もいるかも知れない。

一般原付

従来は単に原付と言われていたが、7月1日に新設された特定原付と区別するために一般原付と呼び方が変更されている。名称が変わっただけなので、30km/h制限や二段階右折などのルールに変更はない。

画像: ホンダ初の個人向け電動一般原付「EM1 e:」

ホンダ初の個人向け電動一般原付「EM1 e:」

この一般原付のメリットは、なんといってもその速度と乗り心地にある。特定原付が20km/h、それよりも高速走行可能な電動アシスト自転車が24km/h(※モーターアシスト上限速度。これ以上の速度も出せる)であることを考えると、グリップを捻るだけで30km/hが出せるという点で、一般原付が一番快適に長距離を移動できる手段となるわけだ。

ただし、一番車体が大型で駐輪場所の問題も考えねばならず、維持費も高くなる。また、ヘルメット必須で歩道走行も禁止されている。こうした点がデメリットとなりうるだろう。

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