2022年4月20に発表、7月1日から国内発売が正式にスタートした第7世代の7シリーズ。そのトップレンジとして、7シリーズ初のフル電動車「i7 xDrive60」が登場したのは記憶に新しい。そして2023年5月29日、注目のラグジュアリーEVの新たな電動ラインナップとして2車種が追加されたので紹介しよう。(タイトル写真は「BMW i7 M70 xDrive」)

「i7 eDrive50」はi7シリーズ初の後輪駆動車

新たにBMW7シリーズのラインナップに加わったのは、後輪駆動の「i7 eDrive50」と、ハイパフォーマンスバージョンの「i7 M70 xDrive」の2モデルだ。

「i7 eDrive50」はi7では初めてとなる後輪駆動モデル。最高出力455ps(335kW)、最大トルク650Nmを発生するモーターを後輪に搭載し、0→100km/hまで5.5秒で到達する強烈な加速性能を実現した。タイヤサイズは前255/45R20、後285/40R20だ。

すでにラインナップされている「i7 eDrive60」は前後輪にそれぞれモーターを備える4輪駆動モデルだが、「i7 eDrive50」はBMW伝統の後輪駆動を採用して前輪駆動とは一味違う「駆けぬける歓び」を提供する。欧州仕様に搭載されるバッテリーの容量は105.7kWh、一充電走行可能距離は約575〜611kmと発表されている。

日本では「i7 eDrive50 Excellence」と「i7 eDrive50 M Sport」の2トリムが用意され、どちらもメーカー希望小売価格は1598万円。ちなみに後輪駆動かつ加速性能ではほぼ互角の「740i Excellence (3Lの直6エンジン+マイルドハイブリッド)」の価格は1588万円。その差は10万円だ。いわゆるガソリン車並みの価格を実現しているところに注目したい。

「i7 M70 xDrive」はM社が投入した最高峰モデル

「i7 M70 xDrive」は、BMW M社のテクノロジーを採用したEVとして「i4 M50」、「iX M60」に続く3番目のパフォーマンスEVとして開発された。2023年4月に開催された上海モーターショーでワールドプレミアされたばかりだが、早くも日本で発売された。

ボディサイズは上述の「i7 eDrive50」を含め既発売のi7シリーズと共通(全長5391×全幅1950×全高1544mm、ホイールベース3215mm)だが、M専用のブラックグロス仕上げキドニーグリルと専用デザインバンパー、Mサイドスカート、Mサイドミラーなどの採用で圧倒的な存在感を放つ。ちなみに車両重量は2695kg(DIN)とかなりの重量級である。

画像: 「BMW i7 M70 xDrive」。BMWのEVシリーズ中、最強のスペックを誇る。

「BMW i7 M70 xDrive」。BMWのEVシリーズ中、最強のスペックを誇る。

M専用4輪駆動システムを採用し、前輪は最高出力258ps(190kW)、後輪は同489ps(360kW)を発生するモーターでそれぞれ駆動。後輪のモータードライブユニットにはデュアルインバータを採用し、高速域でも安定した出力を発生する。

システム最高出力659ps(485kW)、システム最大トルク1015Nm(Mスポーツブースト使用時は1100Nm)という強大なパワー/トルクにより、0→100km/h加速はわずか3.7秒という加速性能、そして最高速250km(リミッター作動)を実現したBMWのEVシリーズ中、最強のモデルである。バッテリー容量は105.7kWh、一充電走行可能距離は488〜560kmと発表されている。

この強大なパワーを受け止めるシャシまわりもMモデル専用のチューニングが施された。「オートマチックセルフレベリングコントロール付きアダプティブ2アクスルエアサスペンション」や「電子制御ダンパー付きアダプティブサスペンション」、「アクティブステアリング」を標準装備する。

コーナリング時はもちろん、直進走行時の快適性向上、路面の凹凸に影響されないフラットな乗り心地も実現されている。足元はMスポーツブレーキシステムを採用したほか、i7シリーズ最大の前255/40、後285/35の21インチタイヤを履く。

画像: 「BMW i7 M70 xDrive」。インパネまわりもMモデルらしいデザインが施されている。

「BMW i7 M70 xDrive」。インパネまわりもMモデルらしいデザインが施されている。

インテリアにはM専用のトリムが随所に施されている。発光式Mドアシル、ブラックとグレーのMメリノレザートリム、Mレザーステアリング、Mドライバーズフットレストなどが奢られており、特別なモデルであることを演出している。

メーカー希望小売価格は2198万円。i7シリーズ唯一のオーバー2000万円カーであり、究極のラグジュアリーサルーンである。

なお「i7 eDrive50」「i7 M70 xDrive」ともに、納車は2023年度第4四半期以降が予定されている。

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