電気自動車、電動キックボード、電動バイクなど、多様な電動モビリティの大展示会「BICYCLE - E・MOBILITY CITY EXPO 2023~自転車・電動モビリティまちづくり博~」で、気になった乗り物をいくつかピックアップしたので紹介しよう。

メイドイン福島の中国車&45万円の激安EV日本仕様

月額9800円でのリース販売を予定している「大熊Car」は、今後日本向けに全幅を軽自動車規格に収める変更、生産拠点を中国国内の工場から福島県大熊町に新設される工場に移転することが公表されている。

名前の由来は、ズバリ地名からきており、東日本大震災に伴う原発事故で避難を余儀なくされた、福島県大熊町に生産工場を設けることで震災復興を支援したいという、アパテックモーターズ社長の意向があるのだ。

画像: 1番の特徴は、ギア選択がボタン式であること。独立した物理ボタン(P・D・N)により、お年寄りのバック事故が減るかもしれない。

1番の特徴は、ギア選択がボタン式であること。独立した物理ボタン(P・D・N)により、お年寄りのバック事故が減るかもしれない。

続いて、45万円EVとして話題になった、上汽通用五菱の宏光 MINI EVのグローバル仕様「AIR EV」は、インドネシアで生産・販売されている車種で、世界で通用する安全基準を満たし、航続距離を伸ばした上級モデルである。グレードは2種類あり、標準モデルで200km、ロングレンジモデルで300km走行可能となっているが、インドネシアでの価格は宏光 MINI EVよりもだいぶ高価な215万円(標準モデル)、266万円(ロングレンジ)。

日本導入時には、価格的に日産・三菱の軽EV「サクラ・eKクロス EV」がライバルとして想定されるが、航続距離では大きなアドバンテージがあるので、アフターケア・サポート体制を構築できるかで大きく情勢が変わる可能性がある。

また、近未来的でユニークなデザインが特徴の「KIWI」も販売される。こちらは、中国の工場で生産されるモデルとなっている。

ヘルメット不要な電動三輪ミニカー「DX GOGO」

前二輪、後一輪の特徴的な電動ミニカー「DX GOGO」は、ハンドル回転と車体を傾ける操作を組み合わせて旋回する。最高速は45km/hで、フルカーボンボディの「FUTURE MOBILITY X」、ブレーキ性能を向上させた「GOGO! R」、標準モデルの「GOGO! S」をラインナップ。

試乗してみたところ、旋回する際に独特で繊細な操作が要求されるため、少し難しかった。1分ほど乗ればハンドル×リーン操作にも慣れるので問題はないと思うが、交通量の多い公道でいきなり走行するときは少々気をつけた方がいい。

画像: ハンドル操作とリーン操作(車体を傾ける)を組み合わせて旋回する。

ハンドル操作とリーン操作(車体を傾ける)を組み合わせて旋回する。

ミニカー規格のため、ヘルメット着用は任意であり、原付の30km/h・二段階右折という制約から解放されているため、利便性は高いのではないだろうか。

半日・一日レンタルの「GOGOレンタル」、「DX GOGO!試乗会」も実施しているそうなので、乗り心地や原付に代わる乗り物を探している人は要チェックである。

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