文: スマートモビリティJP編集部
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メイン動力はエンジン、補助動力を硬翼帆でまかなうLNG運搬船
グローバルで脱炭素化が進展する中、海運業界でも温室効果ガス排出量の削減が求められている。商船三井は、再生可能エネルギーである「風」に着目し、硬翼帆(形が変形しない翼型の帆)を用いた風力補助推進システム「ウインドチャレンジャー」を開発。リアルタイムで風向・風速を感知し、帆の伸縮や回転をすべて自動制御することで、燃料の節約と取り扱いやすさを両立しているという。

伸縮可能な硬翼帆によって風力エネルギーを船の推進力に変換する風力補助推進システム「ウインドチャレンジャー」
同社は今回、ウインドチャレンジャー搭載LNG運搬船の命名式を、韓国・ハンファオーシャンのコジェ造船所で開催した。船名は「FUJIN SAILOR(フージンセイラー)」で、シェブロン社向けに建造され、9月末の竣工を予定している。
フージンセイラーは風力補助推進装置を搭載するLNG運搬船としても、ウインドチャレンジャーを2基搭載する船舶としても世界初の事例だ。ちなみに、ウインドチャレンジャーを1基搭載した「松風丸」の運航データによると、1日あたり最大17%、1航海において平均5%~8%の燃料節減効果を達成しており、2基搭載でさらなる燃料節減および温室効果ガス削減効果を見込んでいるようだ。

ウインドチャレンジャー搭載第一号船「松風丸」。
現時点で、商船三井グループがウインドチャレンジャーを搭載、または搭載を予定している船舶は計11隻であり、フージンセイラーは4隻目の竣工船となる。同社は、ウインドチャレンジャー搭載船を2030年までに25隻、2035年までに80隻投入することを目標に掲げ、フージンセイラーはLNG運搬船への風力補助推進技術の適用における重要な船舶と位置付けられている。
同社は、今後も世界最大のLNG船主として、世界的に需要が高まるLNGの海上輸送における環境負荷低減に積極的に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献していく方針だ。
フージンセイラー 主要諸元
主要寸法:全長 294.9m、船幅 46.4m
船型:17万4000立方メートル メンブレン型
搭載主機:ME-GA
環境負荷低減装置:ウインドチャレンジャー ×2基、Air Lubrication System、Shaft Generator
造船所:ハンファオーシャン・コジェ造船所
船舶管理会社:MOL Global Ship Management Pte. Ltd.(商船三井100%子会社)
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