2026年8月27日、トキエア筆頭株主会社のLANDが航空機製造会社として100%子会社「LAND Aeronautics」を設立。2500万円の軽量スポーツ航空機「VEGA」の予約受付を開始した。

まずは軽量スポーツ航空機から、日本航空産業の再興を目指す

航空産業はいま、歴史的転換点を迎えようとしている。米国では連邦航空局(FAA)が約20年ぶりにLight-Sport Aircraft(LSA、軽量スポーツ機)制度の大規模改革「MOSAIC」を実施。これまでは最大離陸重量を基準としていたものを、失速速度による制限に変更し、認定対象も電動推進機やパワード・リフト機に拡大するなど、内容が大幅に刷新された。

さらに、空飛ぶクルマの領域でも新たな認証制度や運航規則の整備が進み、ジョビーアビエーションやアーチャーアビエーションといった新興メーカーが認証取得や量産、実運航へ移行しつつある。脱化石燃料の流れが進む自動車産業と同様に、航空産業も新たな100年の始まりに立っていると言えるだろう。

こうした状況下で今回、新潟の地方航空会社トキエアの筆頭株主でもあるエンターテインメント会社LANDが、100%子会社「LAND Aeronautics」を設立し、開発中の軽量スポーツ航空機「VEGA」を、100機限定、2500万円で予約受付開始した。

画像: 軽量スポーツ航空機の初号機「VEGA」。

軽量スポーツ航空機の初号機「VEGA」。

ちなみに、同社はエンターテインメント会社らしく、「完成した航空機を購入する」のではなく、「航空機が生まれる瞬間からオーナーになる」という新しい航空機所有体験も提案している。具体的には、工場見学やプロトタイプ公開、オーナー限定イベント、開発進捗の共有、機体仕様のコンフィギュレーションなどを通じて、航空機が誕生する過程を体験できるコミュニティ「VEGA OWNERS CLUB」のメンバーシップをオーナーに無償で付与するという。

LAND Aeronauticsの共同創業者で取締役を務める堀江貴文氏は、「米国での規制緩和によるLSA制度の誕生は日本の航空機産業再興にとって大きなチャンスだ。国内のサプライチェーン基盤を有効に機能させ、世界のマーケットに供給できるようにしたい」と語った。

また、同社代表取締役 和田直希氏は、「自家用車を運転して目的地へ向かうように、誰もが自らの航空機で自由に空を移動できる時代を本気でつくりたいと考えている。VEGAの発売は、空の移動の民主化に向けた第一歩だ。」と述べている。

日本の金属加工技術の集積地「燕三条」に誕生した航空機メーカーは、日本の航空産業振興にどのような影響を与えるのか。今後の展開に注目したいところである。


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