2025年7月31日、ゲーミングPCの世界的ブランドとして知られるMSIが、日本のEV充電市場への参入を表明した。その背景にあったものは何だろうか? また、その製品内容と今後の見通しは? 連載第1回目は、MSIがEV充電事業に進出した、その経緯に迫る。

創業40年目のMSIが、期待を寄せる新規事業

2026年6月4〜7日にかけて台北を代表するカルチャースポット、松山文創園区の多目的イベントスペース「松山文創園区 5号館」において、「MSI 40周年記念展示会」と称するイベントが開催された。

今やコンピューター機器メーカーとして世界的な知名度を誇る台湾企業・MSIの、1986年の創業から現在までの40年の軌跡をたどる内容で、会場では、世界最大級のITイベント「COMPUTEX 2026」においてゴールデンアワードを受賞したフラッグシップモデルの展示をはじめ、メルセデスAMGとのコラボレーションPCやTVアニメ『葬送のフリーレン』のPCパーツの公開、最新ゲームの試遊コーナーなどが展開され、入場無料ということも手伝って、会期中は多くの来場者で賑わいを見せた。

そんなイベント会場の一隅に、ひとつのコーナーが設けられていた。次代の主軸事業のひとつと位置付けているEV充電機器にまつわる展示コーナーだ。

MSIがEV充電事業への参入を果たしたのは2023年。以降、脅威的なペースで台湾国内でのシェアを拡大し、その後2025年7月に日本市場への進出を果たしている。

PC機器メーカーとしてのイメージの強いMSIが、なぜEV充電市場への参入を志すことになったのか? 今回はその経緯を紐解いていきたい。

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