2026年7月9日〜10日、T2とアイリスオーヤマ、NLPは九州〜関東間の約1100km区間で自動運転トラックと貨物鉄道を組み合わせた「モーダルコンビネーション」の実証を行った。今回の結果を元に、自動運転レベル4を見据えた定期運行や他荷主の荷物輸送の可能性を検討される見込みだ。

「自動運転トラック」と「貨物鉄道」を組み合わせた輸送

トラックによる貨物輸送を、より環境負荷が小さく大量輸送できる鉄道や船舶などに置き換えることを「モーダルシフト」という。しかし、これにはCO2排出量の削減、ドライバー不足の解消に貢献するメリットに加えて、天候不良による遅延、積み替え作業の追加、輸送範囲の制約が生まれるというデメリットもある。

そこで近年、トラック×鉄道、またはトラック×船舶のように、複数の輸送手段を組み合わせて、それぞれの輸送手段の強みを補完し合う「モーダルコンビネーション」という考え方も出てきた。

自動運転トラックの開発メーカーであるT2は、2025年6月から日本全国に貨物鉄道ネットワークを持つJR貨物と提携して「自動運転トラック×貨物鉄道」による輸送実証を開始。両社は31フィート共用コンテナを共同開発し、貨物列車からT2のトラックへ直接載せ替えできる仕組みを整備している。

画像: T2のトラックから共用コンテナを積み替える様子のイメージ。

T2のトラックから共用コンテナを積み替える様子のイメージ。

今回、この取り組みに生活用品メーカーであるアイリスオーヤマと、同社が荷主として輸送を委託しているNLP協同組合が参画し、アイリスオーヤマの製品輸送を行う実証実験が実施された。佐賀県鳥栖市のアイリスオーヤマ鳥栖工場から神奈川県川崎市のNLP川崎DCまでの約1100kmの区間で、アイリスオーヤマの炭酸水「CRYSTAL SPARK(クリスタルスパーク)」をはじめとする商品を輸送し、輸送品質やオペレーション、環境負荷を検証。トラックの自動運転区間は、新名神高速道路・亀山西JCT(三重県)から東名高速道路・綾瀬スマートIC(神奈川県)の約360kmで実施されたという。

画像: 各社の役割。

各社の役割。

同実証では、貨物列車から自動運転トラックへの共用コンテナの積み替え作業を遅滞なく完了できたほか、荷崩れや振動などによる貨物への影響もなく、オペレーション・技術の両面で問題は発生せず、運行計画どおりの結果を得られた。

3社は今後、自動運転レベル4システムを搭載したトラックの導入を見据えて、定期的な運行を視野に連携のあり方を検討していくとともに、九州に所在するNLP協同組合の他の荷主の荷物も同様にモーダルコンビネーションで関東へ輸送できるか協議を重ねていく方針だ。


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