2026年6月9日、国際両備フェリーは、岡山と小豆島を結ぶフェリー「おりんぴあどりーむせと」において、システムエンジニアが乗船しない状態での自動運航を開始した。いよいよ自動運航技術が実証段階から現場の船員による実用段階へ進化したことを意味する。

自動運航システムを船員のみで運用する体制に移行

「おりんぴあどりーむせと」は、日本財団が推進する無人運航船プロジェクト「MEGURI2040」に参画する、全長約66m・旅客定員数500名の離島航路船。自動で航路を進むだけでなく、周辺船舶などを確認しながら進路を判断する避航支援や、港への自動離着桟など、高度な自動運航機能の活用が進められている。

2025年12月には、同船が一般旅客の乗船する定期旅客航路として世界初となる自動運転レベル4相当での商用運航に向けた国の認証を取得。技術的・制度的には、自動運航機能を実際の定期航路で活用できる段階に入っていた。

画像: おりんぴあどりーむせと(提供:日本財団)

おりんぴあどりーむせと(提供:日本財団)

一方、国際両備フェリーでは、認証取得後すぐに運用体制を大きく切り替えるのではなく、安全を最優先にシステムエンジニアが乗船する体制で運航を継続。連携を重ねながら、日々の運航の中で、船員が自動運航システムの特性や操作、確認すべきポイントを習熟し、トラブル時の対応や通常運航時の判断についても、船員自身で行えるノウハウ獲得に努めてきたという。

そして約半年が経過した2026年6月9日、満を持して従来乗船していたシステムエンジニアを配置しない運用を開始した。これは、単に「エンジニアが乗らなくなった」ということではなく、自動運航技術が、特別な実証体制での運用段階から、現場の船員が日常の運航の中で使いこなしていく段階に入ったことを意味している。

画像: 自動運航装備(提供:日本財団)

自動運航装備(提供:日本財団)

国際両備フェリーは今後も「MEGURI2040」プロジェクトへの参画を通じて自動運航技術のさらなる実用化を目指すとともに、岡山と小豆島を結ぶ生活・観光航路を安全かつ持続可能な形で守り・育てていく方針だ。

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