配送効率アップと体力・免許不要な配送環境整備がねらい
地区宅便は首都圏を、日祐は神奈川県を中心にダイレクトメール・ポスト投函型配送・小型荷物配送を行っている。
両社は、配達員が不在となるエリアや休暇取得時などにおいても安定した配送サービスを提供できるよう、社内スタッフが軽自動車で自転車を配送エリアまで運搬し、自転車による配達を行う運用を採用している。しかし、軽自動車には自転車を2台までしか積載できず、運搬効率が課題となっていた。加えて、坂道が多いエリアや広域エリアでは電動アシスト自転車による運用も行われているが、走行性能や航続距離など体力面の限界もあり、一部のエリアではバイクによる配達を余儀なくされているという。
そこで白羽の矢が立ったのが、特定小型原付というわけだ。今回実証が行われる「NFR-01 Pro+」は、電動モビリティ専門メーカーglafitが販売する小型電動バイク。定格出力500W、航続距離44km(JEMPA規格)、登坂性能17度(30%)というスペックを有し、コンパクトな車体のおかげで従来2台しか運搬できなかった軽自動車に4台を載せられるようになる。つまり、1回あたりの運搬台数が2倍となることから、配送業務全体の生産性向上が期待されている。
また、最高20km/hの車道モードと6km/hの歩道モードを切り替え可能なことに加え、16歳以上であれば免許不要で、しかも漕がずに乗れる電動バイクであるため、坂道の多いエリアや広域エリアでも運転免許の有無や体力差を気にせず、より多様な人材を投入できることになる見込みだ。

実証で用いられる「NFR-01Pro+」。自転車みたいな見た目だが、手元のスロットル操作のみで動くバイクである。
なお、バイクや軽自動車による配送の一部を電動モビリティへ置き換えることで、CO2排出量の削減にもつながるという。
地区宅便、日祐、そしてglafitの3社は本実証を通じて得られたデータと現場知見をもとに、配送品質、コスト、環境負荷、安全性の観点から実装可能性を評価。将来的には、地区宅便および日祐の配送ネットワークにおける運用拡大や、自治体・地域企業・他配送事業者との連携も視野に入れ、新たなラストワンマイル配送の手段として全国への展開を目指す方針だ。


