パワーエックス初の太陽光発電施設併設型の蓄電システムが誕生
「青柳ソーラーパーク I」は2018年8月に運転を開始した太陽光発電所。同施設では、これまで太陽光発電設備のみを導入していたため、昼間しか売電できず、売電時間に関係なく一定の価格で電力が買い取られる固定価格買取制度(FIT)を活用してきた。
2025年6月20日、パワーエックスの蓄電池「Mega Power」3台(合計容量8226kWh)とニシム電子工業のエネルギーマネジメントシステム「TAMERBA EMS」からなる蓄電池パッケージが導入され、稼働を開始した。

青柳ソーラーパークIの全景。720世帯の家庭1日分の電力を蓄電できるという。
これにより、日中に太陽光発電所で発電した電力を蓄電池に充電し、電力需要が高まる夕方や夜間に放電して供給する運用が可能となり、従来のFIT制度から売電価格が市場価格と連動するフィードインプレミアム(FIP制度)に移行。電力需要が高まる夕方や夜間に売電することで、従来よりも収益を上げられるようになる見込みだという。

蓄電システム導入で昼間以外の売電が可能となり、FITからFIPに移行した。
今回の納入は、パワーエックスとニシム電子工業が共同で提供する太陽光発電所併設型蓄電システムの初の導入事例となる。両社は、得られた知見を活用し、全国の太陽光発電所への蓄電システムの併設を推進することで、再生可能エネルギーの有効活用と電力系統の安定化に貢献していく方針だ。
太陽光発電×蓄電の組み合わせは、再生可能エネルギーの無駄のない活用が実現するとともに、発電事業者にとっては出力抑制による売電収入減の影響を低減する効果が期待されているという。今後の太陽光発電設備のモデルケースとなれるのか、注目すべき試みと言えるだろう。
【青柳ソーラーパークⅠ 太陽光発電所併設型蓄電システム概要】
設置場所:福岡県古賀市
蓄電池容量:8226kWh[公称](約720世帯の1日分の電力使用量に相当)
蓄電システム:パワーエックス製 定置用蓄電池「Mega Power」3台
太陽光設備:発電容量2634kW(DCベース)、運転開始日 2018年8月31日
蓄電池設備:出力1750kW(PCSベース)、運転開始 2025年6月20日
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