2025年7月8日、メルセデス・ベンツ日本は千葉県千葉市にある千葉公園内の駐車場に、EV用の急速充電施設「Mercedes-Benz High-Power Charging(メルセデス・ベンツ ハイパワーチャージング)」を導入したことを発表。「Mercedes-Benz Charging Hub 千葉公園」として、同日から運用を開始した。
公園の中にあるからこそできる、待ち時間の有効活用
ガソリン車からEVに切り替える動きはひと段落し、EV販売台数の増減傾向は踊り場にあると言われている。それでも将来的には、BEVをはじめとして外部からの充電を可能にしたPHEVやEREVなど、大きなリチウムイオンを搭載した電動車が普及、主流になっていくと予測されている。
そうした中でメルセデス・ベンツは、MHEVからPHEV、EVまでさまざまな電動車を日本市場でラインナップするだけでなく、充電インフラの整備にも乗り出して2024年11月には急速充電の設置と運営を行う新会社「メルセデス・ベンツ・ハイパワー・チャージング日本」を設立。持続可能な社会実現に向けて電動化への移行を推進するとともに、2026年末までに充電インフラニーズが高い三大都市圏を中心に25カ所/50基/100口の急速充電設備を導入していくとしている。

「Mercedes-Benz Charging Hub千葉公園」はメルセデス・ベンツユーザーだけでなく、一般のBEV/PHEVユーザーも利用できる。
そして今回、メルセデス・ベンツ ハイパワーチャージングを千葉市中央区にある「千葉公園」の駐車場に最高出力150kW(連続出力120kW)の急速充電器1基/2口を設置。2025年7月8日から運用を開始した。設置される急速充電器「ハイパーチャージャー」はパワーエックス製の蓄電池タイプで、充電するだけでなく停電時の予備電源としても機能するという。
利用するには「MB.CHARGE Public」への加入、もしくはPowerXのアプリを介して行うことになる。料金制度は「従量課金」で、充電した電力量に応じた金額が課金される。従来の、充電した時間に応じて課金額が決まる「時間課金」とは異なり、季節や車種などといった充電環境・性能の違いによる不公平感を払拭した制度だ。
しかも、メルセデス・ベンツユーザーだけでなく、CHAdeMOに対応しているモデルであればPowerXアプリを利用して充電できるとしている。最高150kW出力の充電器は高速道路のPA/SAを中心に数を増やしているが、誰でもいつでも利用できる公園に設置されたのは嬉しいトピックだ。
■Mercedes-Benz Charging Hub 利用料金
MB.CHARGE Public:基本料金は月5720円、1kWhあたり94.6円(急速・普通充電併用タイプ)
PowerXアプリ:基本料金は0円、1kWh100円

急速充電のデモンストレーションを行った時には403V×267A=約108kWの出力を発生させていた。
なお、千葉公園内にカフェやベーカリー、スポーツジムといった充電時間を有効活用できる施設がいくつも併設されていることは注目ポイントのひとつといえる。ほかにもボタン・シャクヤク園や池のほとりといった自然を見ながら広い公園を散策して待つも良し、近隣の住宅街でお店や休憩スポットを探すも良し、充電時間を楽しむ方法はいくらでも見つかりそうだ。
メルセデス・ベンツ・ハイパワー・チャージング日本は今後の展開について「Mercedes-Benz Charging Hub かしわ沼南(千葉県柏市風早1-3-13)」を2025年8月に、「Mercedes-Benz Charging Hub駒沢(東京都世田谷区駒沢2-3)」を2025年9月にオープンすることも明らかにし、急速充電提供範囲を拡大していくという。
Mercedes-Benz Charging Hub 千葉公園 概要
所在地:千葉県千葉市中央区弁天3-1-1
(千葉公園第2駐車場・みどりの駐車場内)
営業:24時間・定休日なし




