令和6年度を踏襲するものの新たな評価方法を追加
一般社団法人 次世代自動車振興センターが発表した、令和7年度の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」は、令和7年4月1日以降に登録・申請されるEV/PHEV/FCVに適用される。EV、PHEVは前年度と比較してそれぞれ最大5万円を加算されることとなった。
EVは最大90万円(前年度比+5万円)、軽EVは最大58万円(同+3万円)、PHEVは最大60万円(同+5万円)の補助金が交付されることになった。なお、FCVは上限255万円に据え置かれた。また、メーカー希望小売価格(税抜)が840万円を超える車両は算定された補助額に価格係数0.8が乗じられる。
■令和7年度CEV補助金の「算定基準見直し」趣旨

)令和6年度の評価項目を見直すとともに使用する鋼材による加点も採用された。
基本的には令和6年度に新たに導入された算定方法(および補助金上限額)が踏襲されたものの、新たな評価項目が追加されたのがポイント。
・重要鉱物の安定確保に係るリスク低減のための取り組み
・調達先に対する支払期間
・車両や蓄電池の火災発生状況
さらに「GX(グリーントランスフォーメーション)推進に向けた鋼材の需要の喚起」が新たな加算措置として盛り込まれた。革新電気炉などで製造する鋼材の需要喚起が必要との考えに基づき、環境負荷の低減やGX推進につとめる車両(および車両メーカー)については、基本の補助額にEV/PHEVで最大5万円、軽EVで最大3万円を加算するというものだ。
参考:大きく変わった令和6年度CEV補助金に関する記事はこちら>
新たな算定方法によって、各車の補助金にどのような変化があったのか。目をひくのは、上限の90万円が交付されるのは、トヨタ bZ4Xとレクサス UX300eおよびRZ(一部グレードを除く)のみというところ。日産のアリアは89万円(一部グレードを除く)、リーフは89万円(全車)、そしてスバルのソルテラは88万円だ。

レクサスUX300eは上限の90万円に。
軽EVは、日産サクラが57万4000円、三菱eKクロスEVが56万8000円。軽商用EVでは、日産のクリッパーEVが57万4000円、ホンダのN-VAN:eが57万4000円、三菱のミニキャブEV(および旧名称のミニキャブ ミーブ)が56万8000円となった。上限の58万円が交付される軽EVはない。
PHEVもトヨタが強い。上限の60万円が交付されるのは、クラウン、ハリアー、プリウス、RAV4の各PHEV。ただしセンチュリーと2024年に登場したアルファード/ヴェルファイアは48万円だ。次いで三菱アウトランダーとエクリプスクロスのPHEVがともに58万円、マツダMX-30/CX-60/CX-80のPHEVは57万円となった。

アウトランダーPHEVの補助金額は58万円。
減額や据え置きが相次ぐなか、テスラやヒョンデは増額へ
輸入車はEV、PHEVともに厳しい数字が並んだ。EVではテスラ モデル3とモデルY(マイナーチェンジ前モデル)がともに87万円と増額を果たしたほか、令和6年度に大幅に減額されたヒョンデ コナとアイオニック5とも67万円に回復。
今回の発表に間に合わなかったが、ヒョンデは新型コンパクトSUVのインスターの発売も控えている。こちらは車両価格284万9000円~と発表されており、コナやアイオニック5と同等の補助金が交付されれば軽EVとほぼ並ぶことになる。

輸入車ではテスラ モデル3/モデルY(マイナーチェンジ前モデル)が大幅な増額で87万円に。
対照的なのはBYDの各車。2025年4月15日には新型車のシーライオン7の発表を控えているが、それも含めて全車35万円に据え置きという厳しい結果に。もっとも、同社は4月1日よりアット3を32万円値下げ。ドルフィンはグレード構成を変更してロングレンジを33万円値下げしたうえで、299万2000円の新エントリーグレードを追加している。
一方、ポルシェはEV/PHEVとも12万円(マカンの一部グレードは20万円)という厳しい数字が並んでいる。ロータスのエレトレやエメヤも同じく12万円、ランドローバーのPHEV各車も一部グレードを除いて12万円である。高額車なので0.8が乗じられるという大前提があるものの、いずれも減額が目立った令和6年度よりもさらに厳しくなった。
まさに悲喜こもごもといった感のある令和7年度のCEV補助金。2025年は、日産からリーフの新型が、スズキからは新型EVのeビターラが発売されるほか、トヨタ・スズキ・ダイハツの3社共同開発によるEVバンもいよいよ登場する。これら新型車がどのくらいの補助金を獲得できるかは未定だが、今回の発表を考慮すると悪くはない額が適用されると予想される。いずれにせよ、限られた原資(つまり税金だ)の有効かつ効果的な使い方をしていただきたいものである。

2025年夏には日本上陸する可能性が高いスズキの「eビターラ」。