クローラー×重心制御で乗車したままどこへでも移動可能
今回予約受付を開始した「AVEST Launch Edition」は、平地では普通の車イスのように車輪で走行し、段差や不整地ではクローラーを用いることで、従来の電動車イスよりも行動範囲の拡大を実現した。
また、このクローラーの装備により階段やエスカレーターに乗車したままでの昇降が可能だ。乗員が常に同じ姿勢を保つように制御される「重心制御システム」と組み合わされることで、ユーザーは常に水平を保ったまま移動できるという。
クローラー×重心制御システムで水平を保ったまま階段の上り下りができる。
さらに、障害物センサによりクルマと同じような衝突防止システムを構築することで安全性の向上を図るとともに、階段昇降時のアプローチを補助することでスムーズな階段昇降が可能になるそうだ。障害物センサが車両前方の障害物や段差を検出すると、警報ブザーとインフォメーションディスプレイで衝突の可能性を通知するとともに、自動ブレーキで減速することにより衝突回避をサポートしてくれる。
LIFEHUB社によると、現在、2025年8月のリリースを目指して開発・生産体制の構築を進めており、プロトタイプで22cmの段差や階段の昇降、エスカレーター昇降機能の検証を行っているとのことだ。車イスユーザーもサポートなしで階段やエスカレーターを利用できるようになる社会が実現するのか、今後の展開に期待したい。
【主要諸元 AVEST Launch Edition】
全長×全幅×全高 ：1100×650×1000mm
最低地上高 ：80mm
重量 ：90kg
耐荷重 ：100kg
最小回転半径 ：770mm（車輪）／470mm（クローラー）
段差乗り越え能力 ：70mm（車輪）／220mm（クローラー）
階段最大斜度 ：40度
エスカレーター最大斜度 ：35度（開発中）
最高速度 ：6km／h
バッテリー ：リチウムイオン(68Ah)
航続距離 ：40km
タイヤサイズ ：10インチオムニホイール（前輪）／12インチエアタイヤ（後輪）
本体価格 ：150万円（販売時期：2025年8月）
