2024年7月23日、ヒョンデ(Hyundai Mobility Japan)は全長9m未満乗車定員55名の中型EVバス「エレクシティ タウン(ELEC CITY TOWN)を同年末に発売すると発表。路線バスやコミュニティバスとしての運用が期待される。

ヒョンデは商用車部門でもZEV化を推進する

2022年にヒョンデの乗用車が日本市場へ再上陸して注目を集めたが、実はそれ以前から大型バスを中心にした商用車は販売され続けてきた。中でも韓国本国だけでなく世界市場で販売されている大型バスの「ユニバース」は2009年の日本発売以降、バス事業者によって購入されて各地で観光バスとして活躍している。

近年、地球温暖化対策としてCO2排出量の削減が企業や地方自治体に求められ、それぞれが取り組んでいる中で、ヒョンデの商用車部門も、ZEV(EVや燃料電池車などのゼロ・エミッション・ビークル)を展開する方針を示している乗用車部門と同様に、ZEV化が図られている。2040年までに水素エネルギーによる輸送や産業社会が到来することを想定した経営戦略「水素ビジョン2040」を打ち出して、乗用車ではNEXOを、商用車では燃料電池大型トラックXCIENTや燃料電池バスElec Cityなどをすでに販売している。

ヒョンデによるカーボンニュートラル戦略は水素だけではなく、EVも同時進行している。IONIQ5KONAといった乗用車の存在は知ってのとおりだが、今回発表されたのが中型のEVバス「エレクシティ タウン」で、2024年末から新たに日本での販売がスタートすることになる。

エレクシティ タウンは全長9m未満で乗車定員55名というスペックで、路線バスでいうところの中型、コミュニティバスとしても運行されるサイズ感だ。昨今の電動化の潮流で都心や一部の都市を走る路線バスはEV化されつつあるが、実際にはいまだにディーゼルエンジンを搭載した従来モデルがほとんど。そうした状況下でエレクシティ タウンを販売することで、身近なバス路線からCO2削減に貢献するとしている。

画像: 計器類もディスプレイ化されているヒョンデ エレクシティ タウンの運転席。右ハンドル化をはじめとして、日本のバス車体規格ガイドラインにローカライズされている。

計器類もディスプレイ化されているヒョンデ エレクシティ タウンの運転席。右ハンドル化をはじめとして、日本のバス車体規格ガイドラインにローカライズされている。

145kWhのリチウムイオンバッテリーとZF社製のセントラルモーターを組み合わせ、走行可能距離は60km/h定速走行で233km。90kW出力に対応したCHAdeMO式急速充電口をふたつ用意して充電時間を短縮している。

また乗客が乗車・降車する際の死角地帯を感知する「SEW-Near」機能や、モーター出力とブレーキ制御で滑りやすい路面で車両コントロールを容易にする車両安定装置「VDC」やドライバー異常時対応システム「EDSS」など、路線バスに求められる安全装置を標準装備。このほかにも、OBD2コネクタを介して車両管理を省力化するテレマティクスサービスなど、「2024年問題」への対策も導入されるという。修理部品の国内翌日納品率95%以上をはじめとするアフターサービス体制ももちろん従来どおりとして、EVバス導入のハードルをさげる施策を打ち出している。

また、2024年末の発売を前にヒョンデは、世界⾃然遺産・屋久島で公共交通機関を運用する岩崎産業とエレクシティ タウン5台を販売する基本合意書を2024年7月18日に締結。岩崎産業は「屋久島で使用される電力の99.6%は自然エネルギーを由来にするもので、島のゼロエミッション化に尽力したい」とコメントを発表している。

ヒョンデ エレク シティ タウン 主要諸元

●全長×全幅×全高:8995×2490×3400mm
●ホイールベース:4420mm
●モーター:ZF製 セントラルモーター
●最高出力:160kW(218ps)
●最高速:80km/h
●バッテリー:リチウムイオン
●バッテリー総電力量:145kWh
●走行可能距離:233km(定速60km/h)
●充電方式:CHAdeMO
●乗車定員:55名

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