株式会社アスパークはドイツのパーペンブルグ自動車試験場にて2024年6月8日に自社開発の新型EV「OWL(アウル) SP600」のテスト走行を実施し、最高速度438.73km/hを達成したと2024年6月21日に発表した。従来の「アウル」から約25km/h向上し、世界最速のEVとなったという。

アスパークとハイパーEV「アウル」のこれまで

2005年に大阪で設立されたアスパークは、エンジニアリング人材派遣サービスや就活アプリ「Lognavi」等を運営する会社。技術開発・研究開発のアウトソーシング事業から始まり、現在ではハイパーEV「アウル」の自社開発により、電気自動車の自社開発を手掛けるものづくり企業へと成長している。

画像: 市販モデルの「アウル」。販売された時点でも413km/hを記録していた。

市販モデルの「アウル」。販売された時点でも413km/hを記録していた。

「世界一速いEV」をコンセプトに据えて2014年から開発が開始されたのがハイパーEVの「アウル」で、2020年には英国など海外市場で先行して販売されていた。

この時点ですでに市販EV中最速クラスの413km/hを記録しており、1台290万ユーロ(約4億9381万円)で販売された。そして、EVの世界記録を更新するために今回、新たに開発されたのが「アウル SP600」である。

ブリヂストンが専用開発した「ポテンザ レースタイヤ」を装着

「アウル SP600」は、最高速度の世界記録を更新するために、風洞検証や数回のトラック走行テストを含む一連の仮想および物理的テストを重ねてきたという。

また、420km/h以上の速度や車両重量、ダイナミクスに対応するべく、ブリヂストンが「アウル SP600」専用に開発した「POTENZA RACE(ポテンザ レース)タイヤ」を装着したことで、世界最速となる438.73km/hを記録することに成功した。

画像: 「アウル SP600」はブリヂストンが専用開発したタイヤを装備している

「アウル SP600」はブリヂストンが専用開発したタイヤを装備している

今までのEVの速度記録はクロアチアのリマック社が開発した「ネヴェーラ」が持っていた約415km/hであったため、今回の挑戦で一気に23km/hほど更新したことになる。

今後、この「アウル SP600」が市販されるのかどうかは未発表だが、日本発のEVとして今後も注目を集めていくことは間違いないだろう。

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