2024年6月6日、BMWジャパン(ビー・エム・ダブリュー)はMINIのEV「MINIエースマン(MINI ACEMAN)」を発売し、2024年第4四半期以降の納車を予定している。SUVのMINIカントリーマンよりもコンパクトで都会的な印象のフォルムを持つクロスオーバーSUVである。

EV専用に開発されたコンパクトなクロスオーバーSUV

2030年代にはEVブランドへの変革を計画しているMINIは、日本市場でのEVラインナップを2024年に入って急拡大してきている。同年3月にはMINI 3ドアのフルモデルチェンジと同時にクーパーEとクーパーSEを発売。またこれと同日、SUVモデル「MINIカントリーマン(従来のMINIクロスオーバー)」にもEV仕様を追加していた。

それからわずか3カ月後の2024年6月6日、MINI EVの第三弾にあたる「MINIエースマン」が発表・発売された。EV専用に開発されたモデルで、従来のラインナップになかったニューカマーでもある。

MINIのSUVモデルとして、日本で大きな販売台数を記録し続けてきた「MINIクロスオーバー」は代を重ねるごとに大きくなり、2023年末に発売された3代目の「MINIカントリーマン」では、全長は4.4mをオーバーし、初代と比較すると約35cm長くなっている。ボディの大型化とともに静粛性をはじめとするプレミアムな性能を獲得する一方で、MINIクラブマン(全長4.2m)なきいま、全長4m未満のMINI 5ドアとの体格差は広がる一方だった。

この差を埋めるように登場したのが今回のMINIエースマンだ。全長4080×全幅1755×全高1515mmというボディサイズは日本の自動車販売市場でボリュームゾーンにあたり、国産ブランドではトヨタ ヤリスクロスやレクサスLBXといったライバルひしめくセグメントになる。

フォルムは、前後ピラーやルーフラインにより旧来から続くMINIのクロスオーバーモデルらしさを感じさせるものだが、フロントマスクやテールデザインにはカントリーマンからはじまった新世代MINIの要素を採用する。さらにフェンダーラインに直線基調を取り入れることで、新鮮さを取り込んでいる。

画像: ガラス面の直線基調やルーフラインなど、MINIらしさは残されているブランニューモデルのエースマン。

ガラス面の直線基調やルーフラインなど、MINIらしさは残されているブランニューモデルのエースマン。

その上で、ボディの面構成でシンプルさ演出するため、サイドスカットルやロッドアンテナを廃止、フラッシュドアハンドルやフィンアンテナを新たに採用している。ボンネットフードの面の広さもこうした要素のひとつだとしている。

インテリアもカントリーマンと同様で、メーター機能とインフォメーション機能を統合した直径240mmの有機EL円形ディスプレイをセンターコンソールに配置、またダッシュパネルからドアトリムなど車内を囲うようにメッシュのような生地が貼り巡らされている。この素材はリサイクルポリエステルを採用した新素材で、手入れが簡単な構造になっているという。

画像: 新世代MINIのインテリアデザインではメッシュ調のリサイクル素材や円形ディスプレイなどを採用する。

新世代MINIのインテリアデザインではメッシュ調のリサイクル素材や円形ディスプレイなどを採用する。

グレード展開はMINI 3ドアのEVと同様に「E」と「SE」のふたつで、いずれも前輪駆動(FWD)。主にモーターパワーとバッテリーサイズが異なり、「E」は135kW(184ps)/290Nmを発生するモーターと42.5kWhのバッテリーを組み合わせて、走行可能距離は310km。「SE」は160kW(218ps)/330Nmのモーターと54.2kWhのバッテリーで406kmを達成している。(走行可能距離はいずれも欧州仕様のWLTPモード)

両グレードにはもちろんホイールやシート生地など標準装備品の違いもある。しかし、MINIは従来からオプション装備を多くラインナップし、自分好みの1台にカスタムする楽しさを提供してくれるブランドで、これはEVになっても変わらない。自分の用途・必要な走行可能距離などからグレードを選択、オプションでカスタムするのも楽しみのひとつかもしれない。

MINI エースマン E 主要諸元

●ボディサイズ:全長4080×全幅1755×全高1515mm
●ホイールベース:2605mm
●車両重量:−kg
●最高出力:135kW/184ps(160kW/218ps)
●最大トルク:290Nm(330Nm)
●バッテリー容量:42.5kWh(54.2kWh)
●WLTPモード航続距離:310km(406km)
●駆動方式:FWD
●車両価格:491万円(556万円)
※()内はSE/一部数値は欧州仕様

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