2024年6月5日、エバーブルーテクノロジーズ株式会社は開発中の小型無人自動除雪機の製品モデルとなる、「除雪ドローンV3」の試作機を「Japan Drone 2024」にて公開した。

除雪ドローンができるまで

除雪ドローンは、その名のとおり除雪機能に特化した無人除雪機で、昨年開催の「Japan Drone 2023」にて「V1」モデルが発表され、関係各所からの要望に応える形で「ジャパンモビリティショー2023」でより高性能な実証機「V2」が登場している。

「除雪ドローンV2」はスズキ製電動モビリティベースユニットを利用したプロトタイプで、最初に登場した「V1」と比較してより広範囲を長時間除雪できることを目的に、2023年12月から2024年3月にかけて北海道で開発および雪上実験が実施された。積雪路、零度以下の寒冷条件で問題なく動作し、信頼性と耐久性を確認するとともに、排土板の改良や駆動用タイヤの変更、自動除雪アプリの開発などを進めてきたそうだ。

画像: 左がベースとなるスズキ製電動モビリティユニットで、右は「除雪ドローンV3」の実機

左がベースとなるスズキ製電動モビリティユニットで、右は「除雪ドローンV3」の実機

この「V2」モデルを雪国で実際に暮らしている人々に見てもらい、寄せられた意見を元にさらに改良したのが今回お披露目された「V3」で、2024年12月より限定ベータテスターへのテスト導入を開始し、2026年初めの本格サービス開始を予定しているという。

V3での進化点

自動制御ユニット「eb-NAVIGATOR」は、水上ドローン用に開発されたものを更に改良し、小型無人自動除雪機に最適化したものを搭載している。衝突被害軽減装置としてセンサーの拡充や非常停止装置も追加されて、車載カメラの映像を手元のコントローラーでリアルタイムで確認できるようになっている。

画像: 除雪エリアをアプリを通じて指定できる。

除雪エリアをアプリを通じて指定できる。

また、自動除雪アプリから除雪エリアを地図上で設定することでエリア内の除雪を自動的に行うことができる。メール受信を契機として自動除雪を開始する機能や、タイマー設定で定時に自動除雪を開始する機能も備えているため、遠隔や深夜早朝の自動除雪運転にも使いやすいという。

【主要諸元 除雪ドローンV3】
サイズ:全長 1.3m x 全幅 0.9m x 全高 1.0m(排土板等搭載機器含む)
装備重量:約100kg
最高速度:前進 6km/h、後進 6km/h
実用登坂角度:8度(走行路面状態によって変化)
連続走行距離:30km(常温、積載100kg、平たん路にて前進最高速度で走行時)
稼働時間:5時間(常温、積載100kg、平たん路にて前進最高速度で走行時)
バッテリー:SC38-12(12V35Ah) x 2
推進方式:DC24V・210Wx2(30分定格出力)
安全性能:非常停止ボタン/障害物検知センサー
その他装備:自動制御ユニット「eb-NAVIGATOR」/アプリ「 自動除雪アプリ」

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