米テキサス州オースティンに本拠を置く新進気鋭のEVメーカー「Linx Motors(リンクスモータース)」。去る5月2日(現地時間)、同社は初の市販モデルとして往年の名車をオマージュしたEVモデルを2台同時に公開した。情報はまだ限定的ながら、ビジネスモデルのユニークさも含めて今後の動向が注目される。

2400psの「Lynx GT1e」は2005年型コンポーネンツを使用

同時に発表された「GT1e」はさらに刺激的な存在だ。写真を見れば一目瞭然だが、こちらはそのものずばり“フォードGT”である。リンクスは現存する2005年型フォードGTのシャシやボディパネル金型を買い取り、それを元に公道を走れるように再設計したという。

画像: 残存していた27台分のシャシコンポーネントと外板金型により再現されたフォードGTを4モーターでEV化。公道走行を可能にするため各部に手を加えたようだ。

残存していた27台分のシャシコンポーネントと外板金型により再現されたフォードGTを4モーターでEV化。公道走行を可能にするため各部に手を加えたようだ。

驚くのは、投入されたEVテクノロジー。4つのホイールにはそれぞれ600馬力を発生するElaphe社製インホイールモーターを搭載し、その総出力は合計2400馬力を発揮する。100kWhのフラッド冷却式バッテリーパックと組み合わせ、最大250マイル(約402km)の航続距離を提供する。急速充電はNACS規格対応だ。

0→60MPH加速は1.5秒、推定最高時速320マイル(約515km/h)に達するという。GT1eは公道走行可能な自動車で最高速度記録(534km/h:SSCトゥアタラ)を破ることを目標に掲げており、今後さらなる改良が加えられるのかも知れない。

フォードGTは超高性能に対応して安全性能の強化も

また現時点で画像は公開されていないが、インテリアには、LEDインストルメントディスプレイとタッチスクリーンを採用。ロールケージ、サイドイントルージョンプロテクション、トラクションコントロールなどの安全性能の強化も行われているようだ。

なお、GT1eは残存していたベースシャシに限りがあることから、27台の限定生産となる。

画像: ほぼレーシングカーだが、公道を走るにあたりロールケージやサイドビームの追加など安全性能も担保されているようだ。

ほぼレーシングカーだが、公道を走るにあたりロールケージやサイドビームの追加など安全性能も担保されているようだ。

最後に新たなEVビジネスに乗り出したリンクスモータースCEOのロッド・ケラー氏のコメントを紹介しておこう。

「私たちはR&Dに情熱を注いでいます。パフォーマンスとイノベーションの限界を押し広げることが、私たちの原動力です。伝説的なクルマに新しい命を吹き込み、オリジナルよりも優れた方法で再現するのです。パフォーマンスは最優先事項ですが、クラス最高の室内の快適性から優れた安全性、テクノロジーまで、ドライビングエクスペリエンスのあらゆる側面を向上させていることにも誇りを持っています。この細部へのこだわりは、息を呑むような比類のない運転体験をもたらします」

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