対象となるのは「原動機付自転車」に分類される小型モビリティ
今回の新制度は、第一種原動機付自転車、第二種原動機付自転車、特定小型原動機付自転車をリターンとするプロジェクトが対象となり、マクアケが設定する一定の条件に合う事業者(以下実行者)のプロジェクトに適用される。
なお、適用対象となったプロジェクトにおいては、実行者からのリターン配送後に発生する、応援購入したユーザー(以下サポーター)への対応をマクアケが支援し、サポーターの体験向上を目指すとしている。
同制度が適用される実行者は以下の2点。1つ目は、「Makuake」での小型モビリティのプロジェクト実施回数が3回未満で、原動機付自転車等の量産販売経験が10年未満の実行者。2つ目は、カスタマーサポート体制について、マクアケ独自の基準に達しなかった実行者だ。
延長保証と故障問い合わせの一括受付を自動付帯
「Makuakeアフターサポート」制度では、故障時のサポーターからのお問い合わせの一括受付とメーカー保証期間後の故障に関する延長保証の2点をサポートとして提供する。
リターンの配送から2年間、リターンの故障に関する問い合わせ受付を「Makuake故障受付センター」で一括で請け負うほか、問い合わせと対応内容を実行者に共有し、実行者が将来的にカスタマーサポート体制を構築する際のヒントとして活用してもらうことを目指している。
また、実行者が設けるメーカー保証期間+1年間の自然故障について、サポーターはモビリティ本体の購入価格を上限として自己負担なしで修理を受けることが可能になる「Makuake延長保証」も自動付帯する。
こうしたサービスにより、プロジェクトの実行者はカスタマーサポーター体制や修理・整備体制の構築途中の対応がバックアップされ新たな挑戦の後押しとなる。サポーターにとっても故障が発生した際の影響を最小限に抑えることになる画期的な制度と言えそうだ。
導入の背景と今後
同制度の導入には、「Makuake」が新たな挑戦が生まれるプラットフォームとして、法律やルールの整備・浸透が途上にある新興の領域についても、挑戦を後押しするサイト文化の醸成とサポーター(消費者)保護のバランスに向き合ってさまざまな取り組みを進めてきたという背景がある。
特に小型モビリティは、「Makuake」内でも人気のジャンルの一つであるものの、新ジャンルであるゆえに法律や交通ルールについて一般ユーザーの認知・理解に課題があり、事業者が挑戦を躊躇するケースも存在した。
そのためマクアケは、健全な市場形成に貢献すべく、実行者に対してモビリティジャンル向けの審査基準を設けたり、サポーター向けに独自のリーフレットを作成したりするなどの取り組みを強化してきており、今回導入した独自のアフターサポートサービスへとつながった。
今後もマクアケは、関係省庁や業界団体などと連携を強化し、新しい領域の健全な市場形成に貢献することで、ビジョンとして掲げている「生まれるべきものが生まれ広がるべきものが広がり残るべきものが残る世界の実現」を目指すとしている。