2023年7月1日に誕生した免許不要の新車両区分「特定小型原付(特定小型原動機付自転車)」の電動キックボードが、家電量販店やカー用品店などでの取扱いが拡大してきた。身近な存在になりつつあるが、ここで改めてこの特定小型原付の電動キックボードについて、購入時や走行時の留意点などを整理しておきたい。

各モデルの詳細

初心者に嬉しいエントリーモデル「RICHBIT ES1 PRO」

ビックカメラで店頭販売が開始された「RICHBIT ES1 PRO」は、重量13.8kgと電動キックボードとしては最軽量クラスで、かつ6万9800円という車体価格であるため、電動キックボードを初めて買う人やライトユーザー向けとしてラインナップされている。

走行性能は電動キックボードのエントリーモデルに多く見られる250W電動モーターを搭載しているため、上位モデルの「COSWHEEL MIRAI T Lite」と比較して急な坂道には弱い場面があるかもしれない。

画像: オプションでサドルも提供される「RICHBIT ES1 PRO」

オプションでサドルも提供される「RICHBIT ES1 PRO」

また、バッテリーは取り外しできないビルトインタイプで、充電の際にコンセント付近まで車体を持っていく必要がある点にも注意が必要だ。

前輪サスペンション、前後ディスクブレーキに加えて、日常生活で何かと嬉しいオートクルーズ機能も標準で装備し、オプションで高さ調整可能なサドルや荷物をかけられるフックなどのオプションアイテムも用意されるため、価格を抑えたエントリーモデルながら日常の足として、また平地の長距離移動にも使える高い利便性を備えている。

それもあってか、電動キックボードとしては驚異的な販売台数8000台突破という人気モデルとなっている。国土交通省の性能等確認制度にて適合認定(JATA-0025)を受け、公道走行に必要な保安基準を満たしているというお墨付きをもらっている製品であることも含め、安心して利用できるのも嬉しいポイントと言えるだろう。

【主要諸元 Acalie RICHBIT ES1 PRO】
全長×全幅×全高(展開時):1080×530×1140mm
(折りたたみ時)     :1080×530×490mm
重量          :13.8kg
耐荷重         :100kg
ブレーキ        :前後ディスクブレーキ
歩道走行モード対応   :あり
バッテリー       :リチウムイオン(36V・7Ah)
モーター        :250W
一充電走行距離     :20km~25km
充電時間        :4時間
タイヤサイズ      :8.5インチ
防水性能        :IPX5
本体価格        :6万9800円

バックミラー標準装備のお手軽キックボード「Meister F」

オートバックスが販売している「Meister F」は7万9800円(税込み)というリーズナブルな価格に加えて、キャリーバッグやフロントバッグ、ヘルメット等オプションパーツも豊富に用意されており、日常の足としてちょうどいい、使い勝手のいい製品である。

また、一般的な特定小型原付モデルでは搭載されることの少ない「バックミラー」を標準搭載しているため、後方の安全確認がしやすい点も魅力的だ。

画像: バックミラーを搭載しているため、後方確認がやりやすい

バックミラーを搭載しているため、後方確認がやりやすい

さらに、東名阪を中心に展開する自転車販売店「ダイワサイクル」と修理業務を提携しており、持ち込み修理が可能であるため、買った後の維持も含めて安心して乗れるのも嬉しいポイントと言えるだろう。

【主要諸元 FUGU INNOVATIONS JAPAN Meister F】
全長×全幅×全高     :1140×590×1430mm
(折りたたみ時)    :1230×590×500mm
重量          :16.5kg
耐荷重         :90kg
歩道走行モード対応   :あり
モーター        :250W
航続距離        :30km
充電時間        :5.5時間
タイヤサイズ      :8.5インチ
防水性能        :×
本体価格        :7万9800円

唯一無二の回生ブレーキ搭載車「KS6 PRO」

オートバックスとバイク王が販売している「KS6 PRO」は、もともと一般原付規格で売られている「KS5 PRO」を、2023年7月に新設された“免許不要の電動キックボード”規格である「特定小型原付」の基準に合わせて、細かいスペックや装備を調整したモデルだ。

一般原付モデル同様、ブレーキは前輪にドラムブレーキと後輪にディスクブレーキ+電子ブレーキを搭載し、後輪には回生ブレーキ機構を備えている点が大きな特徴だ。このシステムによってエネルギーを回収し、航続距離を伸ばすことができる。カタログスペックの航続距離は60kmとなっている。

画像: 回生ブレーキ搭載のハイエンドモデル「KS6 PRO」

回生ブレーキ搭載のハイエンドモデル「KS6 PRO」

また、10インチタイヤの採用とフロントサスペンションの搭載により、比較的安定した走行が可能で、高強度アルミフレーム使用で耐荷重は110kg、防水レベルはIPX4仕様となるため、雨天時の使用は厳しいがちょっと水がかかってしまう程度なら問題ないようだ。

ちなみに、500Wモーターにより登坂能力15度を確保されているため、前述の回生ブレーキ機構と合わせ、ちょっとした街乗りから坂道まで、幅広い用途に使えるモデルと言えるだろう。

国交省制定の免許不要な電動キックボードなどの保安基準を審査する制度「性能等確認制度」をクリアしているので、保安基準適合モデルとして安心して購入できる。

気になる価格は、19万8000円とハイエンドモデルらしい値段だが、500Wモーターに加えて回生ブレーキを備えている点を考慮すれば、コスパに優れていると言えそうだ。

【主要諸元 YADEA KS6 PRO】
全長×全幅×全高     :1192×520×1258mm
(折りたたみ時)    :1192×520×604mm
重量          :22kg
耐荷重         :110kg
ブレーキ        :前輪ドラムブレーキ、後輪ディスク+電動ブレーキ
歩道走行モード対応   :あり
バッテリー       :リチウムイオン(36V・15.6Ah)
モーター        :500W
航続距離        :60km
充電時間        :8〜9時間
タイヤサイズ      :10インチ
防水性能        :IPX4
本体価格        :19万8000円

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