2023年6月26日、glafitとOpenStreetは7月1日に新設された車両区分「特定小型原動機付自転車(特定原付)」に対応した新型車両「電動サイクル」のプロトタイプモデルを発表した。電動 "サイクル" という名前だが実際にはペダルがないので、自転車型バイクである。

glafitと特定原付「電動サイクル」

glafitといえば「GFR-02」

glafitを代表する商品といえば、電動原付と自転車を「モビチェン」により "合法的に" 切り替え可能な「GFR-02」である。

画像: glafitの主力製品「GFR-02」

glafitの主力製品「GFR-02」

ぱっと見では、完全に折りたたみ自転車だが、グリップをひねれば漕がずに走行できる電動原付になっており、現状ではglafit社しか実現していない「モビチェン」を使用しモード切り替えを行い、モーター電源オフ&原付ナンバープレートを隠すことで、自転車としての運用ができる画期的なモデルだ。

特定原付対応の新モデル「電動サイクル」がペダルレスな理由

今回発表されたのは、「GFR-02」からペダルとチェーン、モビチェン機構を外して、ペダル形状のステップを追加したような見た目の「電動サイクル」だ。

あくまでもプロトタイプモデルであり、今後バッテリー容量などの調整を受ける予定となっている。製品版は、車体提供で提携しているシェアモビリティサービス大手「OpenStreet」から2024年1月に供給され、納入完了後に、一般消費者向けモデルが開発開始される予定となっている。

画像: 乗り心地はペダルが固定されて "ステップ"になっているので漕げない "自転車" という感じ。

乗り心地はペダルが固定されて "ステップ"になっているので漕げない "自転車" という感じ。

glafitの主力製品「GFR-02」とは異なり、ペダルレスなデザインになっている理由は、特定原付の規制に20km/h以上出せないことが求められているからだ。もしもペダルがついていると、たとえ電動モーターでの走行中は最高速度20km/hをクリアできても、ペダルを人力で漕ぐことで20km/h以上出せてしまう可能性がある。

実際、電動アシスト自転車はアシストが効く上限速度が24km/hまでと規定されており、ママチャリタイプのものでも簡単に20km/h以上出せてしまう。これを防ぐには、ペダルに速度検知機構を組み込んでそれ以上回せないようにする、あるいは自動ブレーキ機構を装備し、物理的に20km/h以上出せないようにする必要があり、そのような機構を組み込むと当然重くて高価なモビリティになってしまい、現実的ではなくなってしまうわけだ。

ペダル付特定原付の落とし穴

ペダル付特定原付は、道路運送車両法上では特定原付としての基準を満たしてしまう。その理由は、特定原付の試験自体は、平坦路で原動機を使って試験を行い、最高速度が20km/hを超えないというものだからである。

つまり、試験の段階では「原動機+ペダル(人力)」、もしくは「ペダル(人力)のみ」での走行試験は行われないので、モーター+ペダルだと最高速度が20km/hを超えてしまうかもしれない車両でも、見過ごされてしまうということになる。

7月1日の特定原付新設に合わせて登場したペダル付特定原付の中には、この法律の "バグ" を突破してしまった違法なモデルが混じっていると思われるので、読者の皆さんも十分注意してほしい。glafit 代表取締役CEO 鳴海氏によれば、こうした違法モデルにうっかり公道で乗ってしまうと、法律違反となり、ユーザー側が罰せられてしまうという。

特定原付はユーザー側の自己責任に依るところが大きい車両区分であるということを承知した上で、利用していただきたい。

ペダルレス&チェーンレスな電動サイクルのメリット

右手側ハンドルのスロットル操作で走行を制御する "バイク" タイプのモビリティであるため、高齢者の自転車操作で問題となる、ペダルの漕ぎ出し時の踏み込みでバランスを崩す、脚力不足で速度低下、といった不安定さを解消している。

また、自転車と異なりチェーンレスなので、スカートやワイドパンツなどおしゃれを楽しみながら乗車することが可能。さらにキックボードタイプよりも車輪が大径で座って移動できるため、老若男女を問わず、安定した走行で長距離を移動することができるようになっているのだ。

このように、都市部の若者だけでなく、誰しもが安心して移動できるモビリティを提供したいという想いをもとに開発が行われているのだ。

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