SUS株式会社(以下、SUS)は、小型電動カートと着脱可能なアルミ製台車を組み合わせた、大規模物流施設用の運搬カート「Factory Porter(以下「ファクトリーポーター」)」を2026年10月1日に発売開始した。

文:スマートモビリティJP編集部
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アルミフレームのトップメーカーが推進する、物流現場の「搬送全方位戦略」

1992年に設立されたSUSは、国内トップシェアを誇るアルミフレームメーカーである。同社は原料の買い付けから設計・製造までを自社でまかなう一貫生産体制を確立し、約1万4000点に上る豊富な製品ラインナップを展開するほか、取引先からの精細な仕様調整にも柔軟に対応している。

こうした基盤のもとに、顧客の多様なニーズに応える中で、現在は物流現場の課題を解決するIoT事業やロジスティクス事業などへも進出。今や産業社会の課題を解決するソリューション企業として存在感を増している。

画像: SUSは、生産性向上や省人化・自動化のニーズが高まる物流業界に対し、「『運ぶ』を広げる『搬送全方位戦略』」を提案。現場における搬送課題の解決を目指している。

SUSは、生産性向上や省人化・自動化のニーズが高まる物流業界に対し、「『運ぶ』を広げる『搬送全方位戦略』」を提案。現場における搬送課題の解決を目指している。

そんな同社は、2026年9月8日から11日にかけて開催された業者向け展示会「国際物流総合展2026」に出展。そのときテーマに掲げたのが「『運ぶ』を広げる、SUSの搬送全方位戦略」だ。

近年、物流業界は「2024年問題」に象徴される深刻な人手不足をはじめ、EC市場の拡大に伴う取扱量の増加、多品種少量化への対応、燃料や資材コストの高騰、環境対策など、複雑かつ多様な課題に直面している。加えて、建設費や設備コストの上昇によって物流倉庫や配送センターへの追加投資が容易ではなく、多くの事業者が限られたスペースや既存設備を有効活用しながら、生産性の向上や省人化・自動化を迫られているのが現状である。

そのため、実際の搬送現場や物流倉庫においては、運搬作業の負荷軽減、ピッキング効率の向上、重量物搬送の省力化、さらには高所や遊休スペースの有効活用など、個々の現場が抱える多様な課題を解決するソリューションが強く求められている。

これらの課題に対するSUSの提案が、幅広いアルミ製物流機器のラインアップによる「搬送全方位戦略」である。「国際物流総合展2026」の同社ブースにおいては、手軽に導入できるアルミ製の軽量手押しカートから、重量物搬送をサポートする電動アシストカート、省人化を実現する自動運搬ロボット、高所空間の有効利用に応える電動昇降カートまで、多様な現場の搬送課題を「全方位」で解決するための製品が展示出品された。

物流現場の安全性と作業効率を向上する運搬カート

その展示物の中でも同社が「搬送全方位戦略」の中核として位置づけていたのが、今回発売された「ファクトリーポーター」だ。

画像: 大型化する物流センター内の移動・運搬負荷を大幅軽減するために生み出された「ファクトリーポーター」。牽引車とアルミ台車は特製のロックレールで連結され、台車を浮かせた状態で運搬される仕様となっている。

大型化する物流センター内の移動・運搬負荷を大幅軽減するために生み出された「ファクトリーポーター」。牽引車とアルミ台車は特製のロックレールで連結され、台車を浮かせた状態で運搬される仕様となっている。

「ファクトリーポーター」は、狭小な作業スペースや、見通しが悪く出合い頭の衝突リスクがある大規模物流施設においても、安全かつ効率的な作業を実現すべく開発された運搬カートである。

車両は、電動モビリティメーカーが製造する電動スクーターをベースとし、その車体後部にSUS製の軽量アルミフレーム製ラックを搭載する構造となっている。

同製品の特長は下記のとおりだ。

狭所でも通行可能な車両サイズと操作性

全幅600mmのコンパクト設計により、狭い棚間でもスムーズに走行が可能。また、静音性・環境性に優れた電動モーターを採用しており、屋内でも安心して作業が可能となっている。

汎用性・安全性の高さ

画像: 「ファクトリーポーター」の運転席。前後進はハンドルの内側に備えられたアクセルレバーで操作する。向かって右のレバーを引くと前進、左のレバーを引くと後進する。

「ファクトリーポーター」の運転席。前後進はハンドルの内側に備えられたアクセルレバーで操作する。向かって右のレバーを引くと前進、左のレバーを引くと後進する。

操作にあたって免許が不要な「福祉市場向け電動スクーター」を牽引車として使用しているため、誰でも簡単に操作することができる。

最高速は「歩行者相当の安全速度」とされる6km/hに制限。操作系にはレバーを握っている間のみモーターが作動する「レバー式アクセル」を採用し、レバーを離すと自動でブレーキがかかる仕組みとした。これにより車両の誤発進やオーバーランを未然に防ぎ、高い安全性を確保している。

また、牽引車には左右にバックミラーが設置されており、振り返ることなく後方の状況を確認できる。

用途に応じ、アルミ台車の選択が可能

画像: 牽引するアルミ台車は3種類から選択が可能。棚台車(写真・左)はオリコン・コンテナ・ダンボール、平台車(写真・中央)は大型商品・ハンガーラック・缶、タンク類、BOX台車(写真・右)は長物商品・ゴミ回収・飛散防止品の運搬にそれぞれ対応している。

牽引するアルミ台車は3種類から選択が可能。棚台車(写真・左)はオリコン・コンテナ・ダンボール、平台車(写真・中央)は大型商品・ハンガーラック・缶、タンク類、BOX台車(写真・右)は長物商品・ゴミ回収・飛散防止品の運搬にそれぞれ対応している。

牽引するアルミ台車は、棚台車、平台車、BOX台車の3種類を用意している。着脱も容易であり、運搬する物品に合わせて最適な台車を自由に選択することができる。

可搬重量は100kgで、重い荷物もスムーズに運搬が可能。また、顧客の要望に合わせて、台車の仕様の細かなカスタマイズにも柔軟に対応できるという。

安全性を高めるオプション装備を用意

更なる安全性を求める事業者に向け、シグナルタワーやフラットスピーカーなどのオプション装備を用意している。また、衝突予防超音波センサーといったカスタム機器の取り付けにも柔軟に対応する。

誰もが直感的に使える操作性で、物流現場の人手不足に対応

「ファクトリーポーター」は受注販売制となっており、SUS公式サイト内の問い合わせフォームからの発注後、約1カ月で納品となる。

製品価格は組み合わせる台車によって異なり、平台車セットが69万8000円、棚台車セットが71万円、BOX台車セットが72万4000円である(オプション・配送料は別途)。また、アルミ製台車の追加発注や、細かな仕様変更にも対応している。

なお、同社では製品販売にとどまらず、導入検討事業者向けの試乗やデモンストレーションにも対応している。申し込みは問い合わせフォームから可能なため、導入前に実機を確認したい場合はまず気軽に相談するのがおすすめだ。

日々流通量が激しく変動する物流現場では、需要に応じて必要な人員も大きく左右される。そのため、スポット雇用を活用する事業者は少なくないが、現場作業に習熟していない就労者も多いため、業務効率を上げるには「誰もが直感的に使える機器」の導入が不可欠である。

その点、運転免許が不要で安全、かつ簡単に操作できる「ファクトリーポーター」は、まさに現場のニーズに適しており、人手不足や習熟度不足に悩む事業者にとって有益な選択肢となるはずだ。

「ファクトリーポーター」諸元表

可搬重量荷台:100kg、搭乗者:100kg
安全速度設定6km/h以下
総最大積載能力200kg
本体幅600mm
サイズ(本体・荷台込・オプションなし)全長2150× 全幅600× 全高1650mm
航続距離(荷台積載荷重100~0kg)12~38km
スロープ6度
オプションシグナルタワー φ40 3色
フラットスピーカー
本体価格平台車セット:69万8000円
棚台車セット:71万円
BOX台車セット:72万4000円
※オプション・配送費別途

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