韓国で話題のウェラブルロボット「WIM S(ウィム エス)」が、日本市場への展開を開始した。同製品は最新AI技術により歩行力をアシストし、筋力の維持・向上を実現する歩行サポートギア。本記事では、20代男性が「激しめ」に利用した感想をお届けしよう。

スマホアプリとの連携が必須

「WIM S」は、腰に装着し太ももの動きをアシストする歩行ギア。重量は1.6kgと軽く、見た目もスタイリッシュで細身なことから、装着していてもロボットスーツ感は少なく、老若男女問わず誰でも利用しやすい。もし周囲の視線が気になる場合、シャツやロングコートを羽織って腰まわりを覆ってしまえばスーツ本体を隠せる。

画像: スーツ本体はシルバーなので、黒っぽいズボンを履けばそこまで目立たない。

スーツ本体はシルバーなので、黒っぽいズボンを履けばそこまで目立たない。

装着方法もシンプルだ。腰と太ももにベルトを装着して、本体をベルトに差し込むだけ。慣れれば1分もかからずに脱着できる「手軽さ」は、毎日の利用がおっくうにならないという点で魅力的である。なお、きちんと腰骨の少し上あたりで固定しないと、アシストパワーが適切に発揮されないため、スーツ本体の装着位置には注意が必要だ。

WIM Sには4つの運動モードが搭載されており、それぞれ4段階で強度を調整できるようになっている。

【各モードの違い】
ケアモード:歩行速度2.5km/h(0.7m/s)以下、または歩幅38cm以下の人向け
エアモード:歩行をバランスよくサポートし、歩幅を広げる
ハイキングモード:登山やハイキングを想定し、上り坂・下り坂それぞれに対応したアシストを提供
アクアモード:水中を歩くような抵抗感で下肢筋力のトレーニングができる

電源オンオフと運動モードの切り替えは、装着者目線で本体側面右側にあるボタンで行う。電源が起動すると、本体上部のライトが光り、運動モード(色)と強度(バーの長さ)を表示する。紫がケアモード、青がエアモード、緑がハイキングモード、水色がアクアモードである。

画像: 本体上部のLEDインジーゲーターにモード・運動強度が表示される。

本体上部のLEDインジーゲーターにモード・運動強度が表示される。

また、スマートフォンの専用アプリと本体をBluetoothで連携させることで、運動モードの操作や運動履歴などをチェックできる。

ちなみに、このアプリを通じて、任意の2モードを本体に覚え込ませる設定を行うと、本体のモード切り替えボタンで選択可能になる。逆に言えば、スマートフォンを使わず本体だけで2モードの設定を行うことはできないため、スマートフォンの扱いに慣れていない人にプレゼントする場合は、あらかじめ初期設定をした上で渡すと良いかもしれない。

画像: アプリの「WIM設定」→「WIMモード設定」から本体に記憶させる2モードを指定できる。

アプリの「WIM設定」→「WIMモード設定」から本体に記憶させる2モードを指定できる。

なお、専用アプリはAI運動記録機能を搭載しており、消費カロリー計算や歩数などに加えて、自分の歩行動作のくせを同年代と比較・分析してくれる。製品本体による歩行アシストとこの分析機能をうまく活用できれば、歩行機能改善の効率もアップするだろう。

画像: 運動中に歩数・歩行速度・消費カロリー・歩幅などのデータを収集し、分析できる。

運動中に歩数・歩行速度・消費カロリー・歩幅などのデータを収集し、分析できる。

さらに、起動時やモード切り替え時には(おそらく高齢者向けとして)比較的大音量の音声ガイダンスが流れる。アプリにミュート含む音量設定があるので、気になる人は設定を変更可能だ。

太ももを高く上げるほど、アシストパワーも強力になる

装着感は、筋電気刺激(EMS)技術を用いたトレーニングギア(シックスパッドやマイトレックスなど)を装着した時の腹筋のように「自分の足を他人に動かされている」ような感覚がある。各モードとも強度1では控えめなアシストで、3あるいは4では、はっきりと感じられるほか、同じモードであっても、太ももを高く上げれば上げるほど、発揮されるアシスト力が強力になるようだ。

平地において、各モードの違いをまとめると、

ケアモード:最強のアシストパワーを発揮。手の振りに合わせて、太ももをガシガシと上げ下げされているような感覚。足・膝への衝撃も一番大きい。
エアモード:ケアモードより少しマイルド。アシストパワーのバランスが良い。
ハイキングモード:一番穏やかにアシストされ、自然に歩けるモード。
アクアモード:太ももの動きを手で押さえ込まれているような抵抗感。自然と歩行速度がゆっくりになり、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)が鍛えられるかも。

となり、平地で歩きやすいのは、ケアモード>エアモード>ハイキングモードの順であった。

画像: 平地では、太ももの引き上げ、振り下ろし動作を一番強力にサポートしてくれるケアモードが一番歩きやすい。

平地では、太ももの引き上げ、振り下ろし動作を一番強力にサポートしてくれるケアモードが一番歩きやすい。

また、上り坂においては、

ケアモード:最強のアシスト力により、楽にテキパキと上れる。太ももの振り下ろしが強力なので、階段ではバランスをとるのが少し難しいかもしれない。
エアモード:ちょうど良いアシストで、足の上げ下げを自然に行え、楽に上れる。
ハイキングモード:足の「動き」をサポートするというよりは、「足自体」を支えるような感覚。
アクアモード:抵抗が強く、バランスを取りづらい。

と状況が変化する。ケアモードでは振り下ろし動作が強いため、よりマイルドなエアモード、あるいはハイキングモードを選択するとちょうどよく感じられた。

画像: 上り坂では、ケアモードだと太ももの振り下ろし動作が少し強すぎるかもしれない。

上り坂では、ケアモードだと太ももの振り下ろし動作が少し強すぎるかもしれない。

一方、下り坂では、

ケアモード:太ももが高く上がり、バランスを少し取りづらい。
エアモード:ケアモードの挙動をマイルドにした感覚。太ももを振り下ろす動作が生身の状態より高速になるので、サクサクと下れる。
ハイキングモード:上り坂同様、「足自体」を支えるような感覚で、疲れにくい印象。
アクアモード:足の動作を押さえ込むため、バランスを取りづらい。

という印象を受け、平地や上り坂とは異なり、ハイキングモード>エアモード>ケアモードの順で歩きやすいと感じた。

画像: 下り坂では、着地の衝撃にも注意が必要なので、太ももの振り下ろし動作がマイルドなハイキングモードと相性が良い。

下り坂では、着地の衝撃にも注意が必要なので、太ももの振り下ろし動作がマイルドなハイキングモードと相性が良い。

「歩く」というシチュエーションでは、平地においては、最強のアシスト力を発揮する「ケアモード」か「エアモード」、坂道や階段においては「ハイキングモード」を選択すると、一番歩きやすいだろう。


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