燃料電池でEVの弱点「航続距離問題」を解消
原付ミニカーや電動キックボード、電動トライクなど、ユニークなマイクロモビリティを数多くラインナップするEV専門ブランドであるブレイズは、燃料電池ドローンの開発で知られるロボディックスと組んで、新技術を採用した電動モビリティの社会実装を目指す共同プロジェクトを推進している。その中で「燃料電池システムを搭載した三輪の電動トライク」の開発をはじめたと発表した。
ベースとなるブレイズの「EVデリバリー」は、家庭用コンセントから充電できる手軽さや静音性の高い走行性能などを特長としている屋根付きの電動三輪デリバリーバイクだ。用途や生活スタイルに応じて選択できる「原付一種モデル」と「ミニカーモデル」を用意、いずれも車検や車庫証明不要でランニングコストも抑えられるモビリティとしてラインナップされている。

ブレイズは多様な電動モビリティを取り扱うブランドだ。
このEVデリバリーに組み合わされるのが、ロボデックスの燃料電池システムだ。
一般的にリチウムイオン電池を搭載したドローンの飛行可能時間が20〜30分と言われるなか、同社は2時間以上飛行できるドローンの実用化を目指して燃料電池システムの開発に長年取り組み、その技術力と実績を持つ。この次世代ドローンの開発で培った燃料電池システムと小型水素タンクの技術を、ブレイズのEVデリバリーに搭載・社会実装を進めるというのが今回の共同プロジェクトだ。

最大積載量90kgを誇る。※ミニカー登録モデルの場合
大容量の駆動用リチウムイオン電池を搭載するスペースがない電動バイクは一般的に「航続可能距離の短さ」や「充電時間の長さ」などの課題を抱えているが、水素を燃料(エネルギー源)にして発電する燃料電池システムを搭載することで航続距離を延伸、また水素を充填するのではなく、タンク交換システムを採用することで補充(充填)時間の短縮も可能にしている。これにより長時間の安定稼働と運用効率の向上を目指しているのだ。
燃料電池システムを搭載しているとはいえ、走行の基本はAC電源から充電した電力でまかない、燃料電池も併用して運用の自由度を高めるとしている。デリバリー業務や訪問介護の現場で電欠してしまうという事態を防ぎ、サービス品質の向上が期待されている。また走行中にエンジンの排気音や排出ガスを出さないという環境性能の高さは、住宅街や生活道路での活動において大きなメリットとなり、地域環境に配慮した電動モビリティとしての価値の向上にも寄与するはずだ。
今後は実証実験を通じて現場での使い勝手や効果を確認し、社会実装に向けた具体的な検討を進めるとしている。
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